資料は、同時市場導入後の大規模揚水・蓄電池について、BGが「同時市場による運用」を選べる仕組みを設け、市場運用を積極的に目指すことが望ましいと提案する。これは確定した制度ではなく、運用上の詳細は今後検討する段階である。選択されない場合、現行の対象設備は原則としてストレージ式のBG運用を続ける考えである。
| 運用方法 | kWh(水位・SOC)の管理 | 運用の特徴・対象の目安 |
|---|---|---|
| 同時市場による運用 | 同時市場が把握し、1週間単位で管理 | 全量をディスパッチ可能とみなす。大規模揚水・蓄電池が対象候補 |
| BG運用(ストレージ式) | BGと同時市場側が把握し、BG取引を踏まえ日々管理 | BG計画の余力を市場が活用。現行の大規模揚水・一部蓄電池に近い |
| BG運用(非ストレージ式) | BGのみ把握 | BGがコマごとに示すkW余力内で運用。現行の小規模蓄電池に近い |
揚水等は、火力のようにkWだけでなく、池容量や充電量というkWh制約も考慮して運用する必要がある。同時市場運用では、上池容量等の制約を含む週間計画により、揚水等のコストを目的関数へ直接入れずとも、充放電による火力燃料費の変化を通じて運用効果が反映される。
低需要時と高需要時の価格差がポンプロスの影響を上回る場合、揚水等の活用で総燃料費が下がり、市場に収益が残る。この収益が事業者への対価の原資となる構図が示された。例示では、価格差が大きいケースで総燃料費が2,250円から2,200円に減り、市場収支は合計50円の収益となる。一方、価格差が小さければポンプロスの影響が勝り、揚水等は最適化結果として運用されない場合がある。
BGが自ら入札・水位管理をする場合、同時市場運用ほど最適なタイミングで運用できるとは限らず、例示では総燃料費が2,225円となる。資料は、市場取引上の期待収益は同時市場運用時の対価を下回ると整理する。ただし、精算方法や対価の具体的な設計は未確定であり、kWh以外にΔkW取引の収益も想定されている。
ストレージ式運用は、対象設備が多いと中給システムの計算負荷が大きくなるため、まず長期脱炭素電源オークションまたは容量市場で落札された調整機能付き蓄電池のうち、10MW以上かつ専用線オンライン接続の設備を対象とする案である。その他の蓄電池も、同条件を満たし、事業者が希望し、需給運用に資する場合は個別協議で対象とし得る。充放電可能量等を取得できない簡易指令システム接続は対象外とする案である。
1池内で同時市場運用機とBG運用機が混在する場合、同時市場側が池全体を管理すると、BGの計画したセルフスケジュール領域を上書きし、計画との不整合や追加コストを招き得る。理想は池単位で運用方式を統一することである。混在を認める場合は、BG計画分を差し引いた池水位(部分kWh)だけを市場の活用可能領域とし、双方の権利義務を明確にする必要がある。詳細な運用上の取扱いは今後検討する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「同時市場における特殊なリソース(大規模揚水・蓄電池)の取扱いについて」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/doji_shijo_kento/index.html)をもとに当社作成
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