電力・ガス取引監視等委員会に関する資料説明
資料の概要
この資料は、経済産業省が実施した電力・ガス取引監視等委員会に関するものであり、特にスポット市場における電力取引の不正行為監視や市場支配力の判定基準について検討している。2025年1月30日に予定されている制度設計・監視専門会合において、議論される内容を整理したものである。
御議論いただきたい内容
以下の3点についての議論が求められている。
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対象事業者の判定基準
- 「市場支配力を有する可能性の高い事業者」に対する基準は以下の通りである。
- A) 月別分断発生率が継続して高い連系線に基づき、発電容量のシェアが**20%**を超えるか、年間ピーク需要を満たす供給者が不可欠(PSI)であること。
- B) 直近5年間で、連系線の月別分断発生率が**5%を超えた月があり、総発電容量の50%**を超える発電容量を持つ事業者。
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基準の見直しの必要性
- 最近の市場分断率の変動を考慮すると、本則の前提である4区分が実態を反映していないため、さらなる議論が必要である。
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具体的な議論の方向性
- 対象事業者の見直しに関する具体的な案についての議論が希望されている。
市場画定と経過措置
- 市場画定の考え方
- スポット市場において、固定的な4地域の評価基準が実態と合わない可能性がある。
- 経過措置においては、分断状況を段階的に見直す必要がある。
具体的な論点
- 分断率の閾値:経過措置における一定の値を**5%**から見直し、分断状況を定期的に評価することが重要である。
- 対象事業者の判定:発電容量に基づくシェアやPSIの整理が求められている。
変更案とその影響
- 市場分断率の変更
- 連系線分断率の固定を見直し、柔軟な市場画定を進めるための議論が必要。
- 経過措置の段階的導入
- 年間評価を行い、基準を満たす場合には対象事業者の数を減少させる可能性が示唆されている。
対象事業者の判定基準
- 各市場において、発電容量とPSIに基づく判定方法が用いられる。具体的には以下の表の通りである。
| 判定方法 | 基準 |
|---|
| 本則 | 発電容量基準:**20%**以上、またはPSI |
| 経過措置 | 50%以上 |
まとめ
- 固定的な市場区分を見直し、需給変動や系統増強等に配慮した柔軟な基準の見直しが必要である。また、対象事業者の判定基準においては現行の本則と経過措置の考え方を維持し、市場の安定化を図る意向である。
経過措置検討時の前提条件
1. 適取ガイドライン改定の背景
- 適取ガイドライン改定時においては以下のことが扱われていた。
- 継続して高い分断発生率を持つ3箇所の連系線を考慮する。
- 4つの市場区分(北海道・東日本・西日本・九州)を基準とする。
2. 分断状況に対する考慮
- 最近の分断状況を踏まえると、閾値を段階的に上昇させても、本則の4市場区分に収斂する結果にならない可能性がある。そのため、固定化された4市場区分は現行の市場状況を反映していない。
3. 閾値別市場面定と対象事業者
以下の表は、閾値ごとの市場面定と対象事業者を示す。
| 閾値 | 市場面定 | 対象事業者 |
|---|
| 5% | 9エリア | 北海道電力、東北電力、JERA(東)、北陸電力、関西電力、九州電力 |
| 10% | 6エリア | 北海道電力、東北電力、JERA(東)、JERA(西)、関西電力、九州電力 |
| 20% | 5エリア | 北海道電力、東北電力、JERA(西)、関西電力、九州電力 |
| 30% | 4エリア | 北海道電力、東北電力、JERA(西)、九州電力 |
4. 結論
- 経過措置は市場分断の状況を適切に反映する必要があり、今後の見直しが重要である。