本資料は、2024年8月時点の骨子案であり、排出枠の取引を支える民事法上の規律を整理したものである。排出枠は登録簿上の記録で帰属が決まる財産権として扱う方向が有力だが、個々の論点の結論は確定しておらず、2026年度の本格稼働に向けて具体的な制度設計に即した検討が必要である。
| 論点 | 骨子案で示された方向・未決点 |
|---|---|
| 帰属・移転、保有の推定、善意取得 | 登録簿の記録に法的効力を与え、社債等振替法・温対法に類する規定を設ける案が示される。 |
| 瑕疵ある意思表示と第三者保護 | 民法の規律に委ね、無重過失者まで保護するよう要件を緩和しない案が考えられる。保護範囲は未決である。 |
| 真正な保有者の救済 | 名義人への返還請求や口座管理者への誤記録訂正請求について、解釈で根拠づける余地がある一方、明文規定の要否・範囲・手続は検討課題である。 |
| 償却の効力 | 名義人の権利取得が否定される場合に償却を無効とする案と、償却後は一律有効として覆せない案が併記される。後者では償却の時点や紛争中の仮措置が課題となる。 |
| 過剰割当 | 取消しで第三者の取得に影響させず、割当を受けた者に同量の返還または取消処理を求める案がある。第三者への取消しの効力を明文化するかは未決である。 |
排出枠を代替可能とみると、瑕疵ある移転分と正当に保有していた分を混ぜて譲渡した際、第三者保護や返還の対象量を特定しにくい。1tごとのシリアル番号で識別する考え方と、番号にかかわらず数量を基準に処理する考え方があり、特別の規定を置かず解釈に委ねる案もある。
コミットメントリザーブは、対象事業者の取引を制限するため、市場流動性との両立を考慮する必要がある。また、対象期間の当初に排出枠を割り当てる制度を前提とし、超過削減量だけを取引可能とする制度では導入の必要性が乏しい可能性がある。制度化に際しては、温対法で既に整理されているJCMクレジットとの制度差にも留意する必要がある。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「【骨子案】排出量取引制度の法的課題とその考え方(民事法)」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/gx_implementation/index.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。