広域予備率に基づく追加供給力対策などを続けた2025年度夏季(4月1日~9月30日)は、2024年度と比べ、供給力提供通知は2,225コマから1,372コマ、ゲートクローズ時点で予備率8%未満のコマは232から121へ減少した。ただし北海道では8%未満が0から10コマに増えた。週間・翌々日の供給力提供準備通知は合計53日・167日から58日・351日へ増加しており、通知の頻度と最終的な需給状況は同じ動きではない。
準備通知後に供給力が増加する傾向は確認されなかった。翌日計画で供給力提供通知を出したコマの分析では、小売調達量が充足していても調整力不足で予備率が低下する事象はほぼなく、小売調達量の不足が予備率低下につながる場合が示された。追加対策は揚水発電の運用切替が中心で、発動指令電源は東京で1回発動した。
現行の広域予備率は、一般需要家と各事業者に同じ値を示し、調整力・余力と小売の供給力を合わせて表すため、低下の原因や一般需要家にとっての実際の需給ひっ迫度が分かりにくい。容量提供通知を受けた発電事業者が売り入札しても、小売が調達しなければ供給力にならないという課題もある。
事務局は対象ごとにシグナルを分ける案を提示した。一般需要家には追加供給力対策を加味した予備率、一般送配電事業者と発電事業者には現行の予備率を用い、小売事業者には新たな「過不足率(Planning Gap)」を示す構成である。過不足率は、小売の調達量と一般送配電事業者の想定需要との差を同想定需要で割った値で、0%が基準となり、不足はマイナスで表す。各社の計画・取引の参考情報であり、インバランスを生じさせない調達ができている事業者に、値に応じた取引を一律に求めるものではない。
過不足率と予備率の組合せにより、小売調達と一送の調整力のどちらに不足があるかを区別できる。2025年7月1日と8月5日の翌日計画時点の試算では、予備率が下がる時間帯に過不足率も低下する傾向が示された。
過不足率の導入は提案段階であり、詳細な算出方法、導入時期、インバランス料金との関係は未決定である。不足状況に応じてインバランス料金単価を変動させる案も示されたが、制度議論を踏まえた検討が必要である。シグナル表示や料金反映には広域機関・一般送配電事業者の中給システム改修が必要で、次期システムに合わせる場合は2030年度以降となる可能性がある。現行システムへの導入や、広域機関のみが表示する方法も含め、国および電力・ガス取引監視等委員会と議論し報告する方針である。既存の広域予備率に基づく暫定的な需給運用対策は継続する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2025年度夏季の広域予備率の状況および今後のシグナルの在り方について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。