海外5事例の調査では、DERの脱落は事故直後の電圧低下・位相急変・波形乱れだけでなく、事故除去後の電圧回復時に生じるDER出力変化とインバータ制御・保護設定の組み合わせでも起きていた。資料は、フェーズ2’のFRT要件見直しで事故直後の運転継続を検討するにあたり、電圧回復過程と機器への影響も関係者で確認することを提案している。要件の改定内容や決定は示されていない。
| 事例 | 主な結果 | 連鎖・特徴 |
|---|---|---|
| テキサス州オデッサ(2021年・2022年) | 太陽光がそれぞれ1,112MW、1,711MW低下 | 地絡故障後、過電流・過電圧、位相跳躍検出、DC母線不平衡、PLL同期不能、一時停止など複数の原因が確認された。 |
| カリフォルニア州(2017年) | 2回の送電線故障で太陽光が682MW、937MW低下 | 一時停止からの復帰遅れ、VRT設定の扱い、過渡電圧への保護動作、PLL非同期、DC逆電流などが課題となった。 |
| 南イングランド(2019年) | 電源計1,878MWが脱落。推定350MWのDERトリップと約150MWの電圧保護による解列を含み、負荷約1GWを遮断 | 落雷後の発電機脱落に続き、周波数低下やRoCoFへの保護動作が電源喪失を拡大した。約110万人に影響した。 |
| 南オーストラリア州(2016年) | 9つの風力発電所で456MWが持続的に脱落 | 2分間の複数擾乱でFRT起動回数上限に達した発電所が停止。連系線潮流増加と連系線遮断を経て系統分離・ブラックアウトに至った。 |
オデッサの原因別集計では、2022年に瞬時AC過電流459MW、受動的単独運転検出の位相跳躍385MW、過電圧295MW、DC母線不平衡211MWなどが報告された。原因別数値は事象ごとの集計であり、資料はすべてを同一条件で比較する総括値として示していない。
海外報告では、インバータのスイッチング制御やファームウェア、過電圧保護設定の更新、受動的単独運転検出の無効化、電圧判定のフィルタリング、PLL同期外れ時の電流注入継続などが対応として示されている。カリフォルニアの報告は、一時停止を機器保護上必要な場合に限ること、使用時は電圧回復後0.5秒以内に注入を再開すること、回復時に出力変化速度上限を適用しないこと、保護閾値を機器保護上必要な値にすることを勧告した。南オーストラリア州では、5分以内に最大15回の擾乱に対する連続運転を求めるようFRT起動回数上限を見直した。これらは海外での報告・勧告・規則例であり、本資料は日本での採用を決定していない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「海外文献調査報告 (系統事故に伴う分散型電源の脱落事例)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/gridcode/)をもとに当社作成
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