日本電機工業会、日本ガス協会、コージェネレーション・エネルギー高度利用センターは、周波数低下時の発電出力維持要件について、ガスタービン・ガスエンジンを用いる60MW未満のコージェネ設備を適用対象から除外するよう要望している。これは提出団体の提案であり、資料中に決定や採用の記載はない。対象は、特別高圧100MW未満(沖縄35MW未満)の火力、高圧・低圧の全容量、コージェネ全電圧・全容量を含む要件案である。
周波数低下に伴う出力低下は原動機の特性に由来する。1軸ガスタービンでは回転数低下が圧縮機の空気流量を減らし、タービン仕事量と発電出力が下がる。出力を維持するために燃料を増やすと、燃焼温度が上がり、高温部品の保護装置が作動して停止するおそれがある。ガスエンジンも回転数低下で仕事回数が減るため、出力維持に必要な燃料・空気の増加は異常燃焼につながる可能性がある。
圧縮機・高温部品の改良案は、効果が限られるか、新機種開発相当の費用・期間を要すると評価されている。資料が現実的とする対応は、所要出力より定格出力の大きい機種を選び、平常時から部分負荷で運転する方法である。開発費はGT・GEとも1機種約0.5億円、開発期間はGT約2年、GE約1~2年と試算され、機器費と効率にも影響する。
天然ガスコージェネ(GT・GE)の発電量363億kWh/年を対象に、効率低下をGTで3ポイント、GEで1ポイントとする試算では、燃料費が年292億円、CO₂排出量が年116万t増加する。資料は、GTの効率低下を通常想定される3~10%の最小値、GEを1~2ポイントの最小値とした条件を示している。石油コージェネや燃料電池はこの試算に含まれない。
資料の比較では、発電側の部分負荷運転による運用費増は年292億円、系統側に15万kWの蓄電池を設置する案は、耐用年数15年の前提で年15億円とされる。公平性については、前者は発電設備設置者に負担が集中し、後者は託送料金を通じて系統利用者全体で負担すると整理している。出力制御低減効果と変動対応能力は、いずれも評価対象外である。
2020年の天然ガスコージェネ発電量は363億kWhで、総発電量の3.1%である。資料は、周波数5%低下時の出力低下を一律20%と仮定した場合、総発電量に対する影響を0.6%と試算し、技術的難易度と寄与規模を除外要望の根拠に挙げる。この割合は発電電力量ベースであり、各時間断面の出力(kW)における影響は資料中のデータ不足により評価できない。
欧州の規定・ガイダンスでは、発電設備の技術特性や環境条件を考慮すること、コージェネ等について協議・免除の手続きを設けることが示されている。資料はこれらを国内要件への修正要望の参考としているが、海外制度が国内での除外を決めるものではない。最終的な要件の扱いは本資料では未確定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「個別技術要件「周波数変動時の発電出力一定維持・低下限度」中小規模火力発電用原動機における技術検討結果ご報告」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/gridcode/)をもとに当社作成
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