資料は、2025年度以降に検討する個別技術要件をフェーズ別に再整理し、特に系統用蓄電池とEV用急速充電器、インバーター電源の事故時運転継続要件を早期に検討する提案である。要件の確定ではなく、対象設備・仕様・費用・実現性を今後検討する段階である。
| 区分 | 位置づけ・主な対象 |
|---|---|
| フェーズ2’ | 蓄電池の導入状況や最新知見を踏まえ、2030年を待たずに要件化を検討。蓄電池の周波数・電圧変動対応、FRT対象電源の耐量見直し、EV急速充電器の電圧・無効電力制御など。 |
| フェーズ3 | 再エネ比率50~60%程度を想定し、2030年前後の要件化を検討。疑似慣性、事故電流供給、事故時の制御優先順位、モデル等の情報提供など。 |
| フェーズ4以降 | 要件化時期を定めず継続検討。高低圧・小容量設備への適用、電圧上昇側VRT、PSS、Black Startなどを含む。 |
フェーズ2’の要件化は2027年を目安とするが、時期は個別に検討する。2024年度は候補・審議時期の整理や海外調査を進め、検討会の日程・各要件の審議回は今後協議して決める。
系統用蓄電池の受付は2024年3月末で接続検討約3,997万kW、接続契約約331万kWであり、2023年5月末の約1,189万kW、約112万kWからそれぞれ約3倍に増加した。接続検討の全件が系統接続に至るわけではないが、導入の急増を踏まえ、蓄電池の高速応答が周波数・電圧に与える影響や調整機能を検討する。
蓄電池では、周波数上昇・低下時の出力調整、制御応答性、出力変化速度、瞬動予備力、負荷周波数制御、経済負荷配分制御を一体的に検討する案である。対象は主に特別高圧の蓄電池であり、出力変化速度の上限は全電圧の蓄電池を候補とする。高低圧への適用は導入量・効果や単独運転検出機能との協調を踏まえて検討する。充放電に応じて力率を個別設定する要件は高低圧蓄電池が対象候補である。
インバーター電源の増加と同期機の減少に伴い、事故時に電圧波形の乱れを周波数変動として検出し、電源が停止する可能性がある。停止が周波数低下を招き、連鎖脱落につながる懸念があるため、既存のFRT要件(2.0Hz/s)に加え、周波数変化率、周波数ステップ変化、電圧位相変化に対する運転継続と閾値の見直しをフェーズ2’で検討する。単独運転検出機能との協調や、必要な耐量の設定が課題である。
需要設備では、EV急速充電器の充電が時間・地域に集中した場合の電圧影響を踏まえ、高低圧の充電器に無効電力制御を求める案を示す。国内では現時点でEV充電が送配電網に影響している状況ではない一方、急速充電器の増加が見込まれる。ヒートポンプ給湯機やデータセンターも増加見通しだが、資料では負荷平準化の可能性や需要特性を示し、EV急速充電器を優先的な検討対象としている。
フェーズ3では、疑似慣性の供給、事故電流の供給、FRT中の出力回復と事故電流供給の優先順位、制御・保護機能の協調、慣性力やシミュレーションモデルの情報提供などを検討する。フェーズ4以降には、小容量火力・コージェネ等への調整機能拡大、出力変化速度、電圧制御・VRT、PSS、Black Startなどが残る。各項目の対象電源・電圧階級や要件化の要否は確定していない。
発電側業界団体からは、追加開発費用と費用回収の予見性、設備の開発・認証期間、既設設備への移行期間、単独運転検出との干渉、機器・電源種ごとの実現性を考慮すべきとの意見があった。事務局は、系統状況や海外要件、他の審議会の議論を踏まえ、個別検討で要求仕様・費用・実現性を確認し、必要に応じて移行期間も考慮する方針である。確認された開発・認証期間を理由にフェーズ区分を変更すべき項目はなかったが、詳細は各要件の検討時に再確認する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2025年度以降の要件化候補」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/gridcode/)をもとに当社作成
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