長期脱炭素電源オークションは、容量市場の一部として、脱炭素電源などの新規投資に複数年の容量収入を与え、投資回収の予見性と需要家の利益保護を両立させる制度である。本資料は、その募集・契約・監視・脱炭素化条件を定める改定案である。
参加対象は、国内法人(落札後に設立する一定のコンソーシアムを含む)が維持・運用する、応札時点で運転開始前の安定電源・変動電源である。既に容量市場で落札済みの電源やFIT・FIP認定電源は原則対象外となる。
脱炭素電源とLNG火力は募集量・入札を分け、電源種ごとの上限価格を公表する。応札価格の低い順に落札し、落札案件ごとの応札価格を約定価格とするマルチプライス方式である。広域機関が結果を受付終了から約3か月後を目途に公表し、落札者と容量確保契約を結ぶ。
契約金額は契約単価と契約容量を基礎に調整額等を反映して算定する。落札事業者は実際の他市場収益の約9割を広域機関へ還付する。還付率は収益区分により85%、90%、95%で、重複時は所定の優先規則を適用する。制度適用期間は供給開始年度の翌年度から20年を基本とし、20年を超える設定は認めるが、短縮は認めない。リクワイアメント未達には経済的ペナルティがある。
応札価格に算入できるのは資本費、運転維持費、資本コストであり、将来の他市場収益はゼロとして扱う。建設費には原則10%の予備費を認めるが、既支出の資本費、特定容量収入分、残存簿価には適用しない。補助金等は控除し、対象外の自家消費等に帰属するコストは算入できない。資本コストの基準となる税引前WACCは電源種・アセス状況に応じ4〜6%である。
監視等委は落札候補全件の応札価格を監視する。競争入札・相見積もりがない費用は、発電コスト検証の上限価格算定に用いた諸元の2倍を超える部分を原則認めず、特異に高額な費用も合理的理由がなければ除外する。落札後、法令対応等の他律的で事前見積り困難な費用が、予備費の範囲を超えて増加した場合は申請・審査の対象となる。
他市場収益の還付逃れを防ぐため、相対契約は内外無差別または市場価格規律を満たす必要がある。規律を満たさない場合は所定の市場平均価格を基礎に収益を算定する。年度ごとに収入・可変費の根拠を監視し、燃料費などが比較指標に照らして特異に高額なら、合理的理由がない限り当該部分を控除して収益を計算する。
対象となる火力・バイオマス改修案件には、2050年に向けた脱炭素化ロードマップを応札時に提出させ、資源エネルギー庁が確認し、約定結果公表から約3か月後を目途に公表する。ロードマップは適時更新を求め、合理的理由なく取組を進めない場合、重大な違反として容量確保契約を解除できる。
火力案件は2050年までに電源全体の脱炭素化を目指し、技術進展を踏まえた改修・リプレース等を求める。グレー水素・アンモニア案件は早期にブルーまたはグリーン燃料へ転換する。既設火力のバイオマス専焼化改修は当面、年間混焼率70%以上を求め、2050年までの専焼化を求める。合理的理由がある場合には、当該プラント以外での脱炭素化等を認める。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「長期脱炭素電源オークションガイドライン(改定案)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_emsc.html)をもとに当社作成
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