系統用蓄電システムの需給調整市場収益は、応札価格と応札ブロック数に左右される。資料の試算では、火力・揚水等の足元の応札価格水準に置いた5円/ΔkW・hでも、1日2ブロック応札なら建設費5万円/kWh程度、1ブロックなら3万円/kWh程度でプラスのリターンが見込まれる。応札価格を15円/ΔkW・hとする場合は、1日1ブロックでも建設費7万円/kWh程度でプラスとなる試算である。
| 応札価格 | 1日1ブロックでプラスとなる建設費の目安 | 1日2ブロックでプラスとなる建設費の目安 |
|---|---|---|
| 5円/ΔkW・h | 3万円/kWh程度 | 5万円/kWh程度 |
| 15円/ΔkW・h | 7万円/kWh程度 | 試算表では建設費8万円/kWhでもプラス |
試算は20年間の運用、落札率60%、1ブロック3時間を仮定した感度分析であり、実運用で前提の組合せが実現するとは限らない。応札価格・ブロック数・建設費が異なれば結果も変わる。
2024年7~8月の需給調整市場では、全電源平均の約定価格は商品別に5.1~7.8円/ΔkW・h程度であった。一方、蓄電池は一次~三次①で28~39円/ΔkW・h程度となり、火力・一般水力の約4~8円/ΔkW・hより高い傾向を示した。約定量の電源構成では火力が最多で、次いで揚水が続き、蓄電池やDRの比率は小さい。
多くのエリア・商品で約定量が募集量に届かない状況が続く一方、前日商品の募集量削減などにより未達率は改善傾向にある。前日商品では二次②・三次①の追加調達を一時中断し、三次②では募集量削減係数や効率的な調達を適用している。週間商品は上限価格を維持し、募集量を削減せず状況を注視する方向で議論されている。これらは制度運用上の対応・議論の方向であり、資料は市場の将来価格を確定していない。
| 対象 | 収益の主な源泉 | 収益を左右する要因 |
|---|---|---|
| 系統用・アービトラージ | 卸電力市場での充放電 | 1日の卸価格の値差 |
| 系統用・需給調整市場 | ΔkW応札 | 応札価格、応札ブロック数、落札率 |
| FIP電源併設 | 出力制御回避、売電時点の調整 | 発電プロファイル、0.01円コマ数、基準価格 |
系統用蓄電池はアービトラージと需給調整市場の併用を含む応札・運用戦略が収益を左右する。需給調整市場ではブロック数の増加が収益性を高める一方、商品区分によってはアセスメントⅡ不適合のリスクがある。再エネ併設型は建設費が系統用蓄電池の水準である6万円/kWh程度以下なら一定の収益が見込まれるとする前回の分析結果が示されている。
卸電力価格、需給調整市場の制度・募集量、応札戦略や蓄電池コストには不確実性があり、収益見通しの幅は大きい。資料は、将来の評価には卸電力価格や0.01円コマ数などの見通しが必要と整理するが、特定の将来価格や投資判断を示すものではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2024年度 第4回 定置用蓄電システム普及拡大検討会」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/storage_system/index.html)をもとに当社作成
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