北海道―東北―東京間の日本海ルートを基本とする2GWの地域間連系線増強について、基本要件の策定に向けた検討状況を報告する資料である。増強方策や連系地点は未決定であり、海底直流送電の実現性評価を中心に、交直変換装置、地内系統、事業リスクを並行して検討している。作業会の体制を強化し、年度内の基本要件策定を目指す。
最大の課題は、対象海域でケーブルを安全に敷設し、敷設後も長期信頼性を確保できるかである。ルートだけでなく、敷設・埋設・防護の工法とケーブル構造を一体で比較する。敷設中は張力管理、急な海象変化、工事遅延がリスクとなり、敷設後は錨・漁具による損傷、海底地形の変化、露岩部でのケーブルブリッジが課題となる。水深、海底地質、漁業操業、航路、工期・費用を踏まえ、防護の要否と方法を区間ごとに検討する。
検討は、防護方法の設定、ルートの仮選定、区間別防護方法の仮選定、敷設手順・区間割の設定、ケーブル仕様の見直し、全体工程の設定の順で進める。各段階は相互に見直し、より適切な防護方法やルートがあれば前段階へ戻る。海域実地調査の情報は11月に揃う予定であり、未調査箇所は洋上風力・漁場図などで補完し、別途リスクを検討する。揚陸候補地は今年度に机上検討し、実地調査は来年度の予定である。
| 論点 | 現時点の方向・状態 |
|---|---|
| ケーブルルート・工法・構造 | 実地調査と並行して一体検討中。陸上直流・架空交流案とも比較する。 |
| 技術・許認可等 | 既設物所有者との協議、海底谷・露岩回避、防護・埋設、敷設船、保守・復旧、工程・費用評価などを課題として整理。NEDO事業で工法・敷設船の技術開発を進める。 |
| 交直変換装置 | メーカーへの聞き取りでは双極多端子方式も実現可能との情報がある。信頼性等を踏まえた機器構成案を比較中。 |
| 地内系統・事業性 | 電源導入見込みを踏まえた増強、HVDC・再エネ導入の系統影響、ファイナンス面のリスクと対応を検討する。北海道の周波数影響は北海道NWで検討中。 |
以下は系統状況を踏まえた候補の比較であり、最終決定ではない。揚陸候補地も別途検討中である。
| エリア | 有力とする候補・理由 | 主な留意点 |
|---|---|---|
| 北海道 | 系統が比較的強靭な道央が優位。道央内では石狩・後志の系統影響は同程度で、後志はケーブル亘長が短く、工費・工期面で有利と整理。 | 道南接続は南向き潮流の増加により地内増強が見込まれ、変換器集中による同時停止リスクも指摘。 |
| 東北 | 日本海側に500kV設備があり、周辺電源を効率的に送れる秋田エリアが優位。 | 津軽半島は275kV連系となり潮流ネックが生じやすく、今別変換所と同一エリアのため同時脱落リスクがある。東北で受電し東京へ送る運用では同期安定性に留意。 |
| 東京 | 東京PG管内の日本海側にある南新潟幹線または新新潟幹線が有力候補。 | 候補の絞り込み段階である。 |
2023年度内に増強方策を検討し、2024年度に基本要件を検討・策定する予定である。今後、ルート・工法・構造、変換装置、連系地点、地内増強、ファイナンス等を順次審議し、工期・工事費や費用便益評価を含めて基本要件案を取りまとめる。その後、事業実施主体・実施案の募集・評価・決定を経て、整備計画を策定する工程が示されている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「東地域および中西地域の広域連系系統に係る計画策定プロセス - 東地域作業会の検討状況ほか -(報告)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/kouikikeitouseibi/)をもとに当社作成
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