資料は、2030年度実需給までの需給逼迫に備える追加策として、短期・中期の供給力確保策をまとめた「容量市場(補完オークション)」の方向性を提示し、審議を求めるものである。制度の最終決定ではなく、整理案に問題がなければ国と詳細を詰める段階である。
| 論点 | 提示された方向性 |
|---|---|
| 実施時期・期間 | 需給見通しをもとに、実需給の1~3年前に募集。複数年度契約も可能とする |
| 対象電源 | 需給見通しに計上されず、計画上休廃止となっている高経年の既設電源 |
| 調達・制度上の位置づけ | コストベースのマルチプライス方式とし、容量市場を補完する仕組みとする |
実需給1~3年前の不足分を一括して募集し、複数年契約を含めた組み合わせの総コストが最小となるよう落札電源を決める案である。個別年度ごとに別の電源を確保するより、同じ電源を複数年確保することで立ち上げコストを抑え、事業者の予見可能性を高める考えが示されている。費用は容量拠出金で負担することを前提とする整理である。
中長期の需給見通しでは、2026年度供給計画等を前提に、発動指令電源・火力増出力・エリア間融通を見込んでも、2029年度の東北・東京エリアの厳気象H1予備率は1.6%となり、安定供給上の目安である3%を下回る試算である。容量市場の目標調達量に含まれる補修計画相当の停止可能量を考慮すると、予備率はさらに1~4ポイント程度低下する見込みである。これは将来の需給見通しであり、実績ではない。
背景には、火力発電の新増設を休廃止が上回り設備量が減る一方、需要増などにより必要供給力が増える傾向がある。2026年度夏季についても、東京エリアの8月予備率は0.9%との見通しを受け、120万kWのkW公募を速やかに実施する方針が紹介されている。これは短期対応の参考事例である。
補完オークションの対象として想定されるのは、供給計画・需給見通しに計上されていない休廃止予定電源である。市場収益が限定され、事業者が維持する経済的な動機が弱いため、既存のメイン・追加オークションだけでは確保しにくい高経年電源などを、必要な場合に維持・稼働させる役割が想定されている。短期策と中期策は調達対象期間こそ異なるが、需給見通しで不足が予想される供給力を補う点で共通するため、一体的に扱う案である。
補完オークションは供給力として確保する案であり、準供給力として確保する予備電源制度とは稼働の蓋然性などが異なる。一方、対象電源や募集時期には共通点があり、必要に応じて立ち上げる電源を一括募集する方法も含め、国と引き続き検討する論点である。資料は、補完オークションが安定供給のためのコストベースの維持・稼働策であり、メインオークションを補完するものと位置づける。
今後は、需給見通しにおける調達基準、追加オークション・予備電源との制度関係、リクワイアメントなどの詳細要件を国と連携して検討する。2031年度以降は、補完オークションの適用可能性に加え、新設を促す長期脱炭素電源オークションや、既設電源を活用するメインオークション・予備電源制度の見直しも含め、供給力確保策全体の議論を注視する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「中長期の需給見通しを踏まえた供給力確保策について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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