周波数品質の悪化により、現行の健全側起動条件(基準周波数からの低下が0.1Hz以内)では、必要時にEPPSが動作しない可能性が高まっている。事務局は、動作確実性を高めるため、健全側条件を「0.1Hz以内」から「0.2Hz以内」へ緩和し、一般送配電事業者等の準備が整い次第実施する案を示した。資料上は提案段階であり、実施決定ではない。
中西エリアでは周波数が±0.1Hz以内にとどまる割合が2019年度の98~99%程度から2024年度の96~98%程度へ低下した一方、±0.2Hz以内の割合は低い時期でも99.96%程度である。起動条件を緩和すれば、EPPSが動作する確実性の向上が見込まれる。
| シミュレーション条件 | EPPS動作量 | 健全側の主な結果 |
|---|---|---|
| 最軽負荷時(異常時一次調整力を通常の約1/4に設定) | 600MW | 中西エリアの最低周波数は59.38Hz、東エリアは49.59Hz。いずれも負荷制限の基準(中西59.3Hz、東49.0Hz)に達しなかった |
| 最重負荷期(一次調整力を全量確保) | 1,189MW | 中西エリアは59.52Hz、東エリアは49.59Hzまで低下したが、負荷制限の基準に達しなかった |
シミュレーションでは健全側のポンプ遮断に至る可能性はあるものの、負荷制限や連鎖的な発電機脱落の可能性は低く、整定変更による健全側への影響は軽微と整理された。最軽負荷ケースは調整力を少なくし、揚水ポンプ遮断を考慮しないなど、実態より厳しい条件を含む。別途検討した昼間の残余需要最小ケースでは、揚水ポンプ遮断を反映した結果、周波数は負荷制限基準を下回らなかった。
EPPSは周波数低下時に健全側から故障側へ緊急融通する機能である。固定EPPSは60万kWをマージンで確保し、飛騨信濃FCの可変EPPSは系統容量などに応じて、周波数偏差が逆転しない範囲で空容量を使って追加融通する。2027年度末に予定されるFC増設後は、偏差の逆転を許容する新EPPS機能も予定されているが、本資料の整定変更案とは別の論点である。
整定変更の実施時期は、一般送配電事業者等の準備状況に依存する。また、動作確実性が高まった場合に、需給調整市場で調達する異常時対応調整力からEPPS分を控除できるか、控除量や適用期間をどうするかは未決定であり、需給調整市場検討小委員会と連携して引き続き検討する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「確実なEPPS動作に向けた整定変更の方向性について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/unyouyouryou_sagyoukai/)をもとに当社作成
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