四国・九州の周波数上昇限度と北海道の周波数低下限度について、実態調査とシミュレーションを踏まえた対応案を示した資料である。上昇側は四国・九州とも短期の限度引き上げを見送り、設備側の対応後に再検討する。北海道は低下限度を49.0Hzから48.8Hzへ見直す案とし、単機最大電源脱落時の系統特性定数も改める方向である。いずれも作業会で議論を求める提案であり、資料上で最終決定とはされていない。
| 対象 | 実態・判断根拠 | 提案されている対応 |
|---|---|---|
| 四国・上昇側 | 60.3Hz設定だが、その値でOFRが整定された発電機はない。一方、周波数上昇が継続すると火力機2台・計22万kWがトリップする可能性がある。 | 短期の60.5Hz等への引き上げは行わない。該当発電機の除却・更新時に限度見直しを再検討する。 |
| 九州・上昇側 | 60.5~60.9HzにOFR整定された電源があり、試算上、60.9Hz到達時の脱落は約278万kW。無制御潮流分約105万kWを上回り、約173万kW不足となる。 | 短期の引き上げは行わない。OFR整定の見直しを事業者と進め、変更状況を踏まえ定期的に限度を再検討する。 |
| 北海道・低下側 | 単機最大電源(912MW)脱落時、従来のマージン確保下でも周波数ボトムは約48.8Hz。一次調整力の応答がボトム到達に間に合わず、同期機のみのケースでは従来の49.0Hzを守れない。 | 低下限度を49.0Hzから48.8Hzへ見直し、単機最大電源脱落時の系統特性定数を6%MW/1.0Hzから5%MW/1.0Hzへ変更する。北本設備脱落時は定数を据え置き、限度見直しのみ反映する。 |
四国では、0.5Hz分の無制御潮流余剰約33万kWに対し、想定される22万kWの発電機脱落は余剰を相殺する程度とされる。ただし、軽負荷時に発電機並列台数が少ない場合、単独系統が続けば供給力不足となる懸念が残る。中国四国間連系線では電源制限や阿南紀北EPPS等により上昇制約が運用容量の決定要因になっていないことも、短期見直しを見送る理由である。
九州では、想定脱落量約278万kWは系統容量約700万kWの約25%に当たり、資料は大規模停電・系統崩壊に至る水準と評価している。一方、本系統側(関西以西・北陸)の上昇時については、余剰約392万kWに対し四国・九州の脱落約300万kWを見込んでも余剰が残るため、周波数低下には至らず影響は軽微との確認結果である。
北海道では、周波数低下限度の根拠としていたシミュレーション誤差0.2Hzの設定理由は確認できなかった。再シミュレーションでは、一次調整力を火力・水力で確保するケースの周波数ボトムが約48.8Hz、蓄電池を含むケースでは約48.87Hzとなった。単機最大電源脱落では周波数低下が速く、GFが確保量の約3割程度しか発動しないことなどを踏まえ、GF特性KGを2.0から1.0%MW/1.0Hzに見直し、負荷特性KL4%と合わせて定数を5%MW/1.0Hzとする案である。
北本連系設備脱落は、供給力減少が単機最大電源脱落より小さく、周波数ボトムまでの時間が長いためGFが約7割動作し、低下量も抑えられた。このため、同設備脱落時のマージン算定では系統特性定数6%MW/1.0Hzを維持し、低下限度のみ1.0Hzから1.2Hzへ変更する方向である。
中西エリアの系統特性定数は1996年以降見直されておらず、インバータ需要の増加に伴う負荷特性変化や、非同期電源増加による慣性力低下が変化要因として挙げられている。負荷特性は測定装置のデータ蓄積中であり、慣性力低下が定数に与える影響は定量化されていない。
資料は、太陽光の多い昼間と太陽光のない夜間など複数条件でシミュレーションし、系統特性定数の傾向を把握する案を示す。中西環境は実績との精度検証中であるため、既に大規模電源脱落等の再現シミュレーションを行っている東エリアの環境を用い、次回以降に比較検証結果を提示する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「系統特性定数に関する詳細検討について(その2)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/unyouyouryou_sagyoukai/)をもとに当社作成
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