地内送電線にも需給ひっ迫時の緊急的な運用容量拡大を適用する場合の論点を整理した資料である。適用範囲や基準、承認者、公表、事後検証の仕組みは未決定であり、一般送配電事業者と検討し、次回以降に作業会へ報告する。
検討の背景には、地内系統の混雑がエリア間補正融通を制限し、受電しても混雑処理に余力が使われて需給が改善しない場合があることがある。2024年8月の関西エリアでは、猛暑時に中部から最大111万kWを受電した一方、関西の基幹系統の空容量が約5万kWとなり、中国以西からの補正融通が制限される状況が生じた。2029年度の見通しでは、夏季・冬季昼間帯に関西・中国など複数エリアで空容量の小さい基幹系統が確認されている。
地域間連系線では、通常対策を講じても需給ひっ迫による需要抑制・負荷遮断を回避できない、またはそのおそれがある場合、供給信頼度の低下を許容して運用容量を一時的に拡大できる。拡大後の容量を「緊急時運用容量」とし、実需給の数時間前程度に一般送配電事業者が需給計画、拡大量、期間、影響を提出・説明し、広域機関が確認して理事会で承認する。時間がない場合は、承認後に内容を確認する扱いもある。
判断基準は故障発生確率と影響範囲による。需給ひっ迫エリア内に影響が限られる場合は拡大可能、隣接エリアの一部または広範囲に及ぶ場合は条件付きで可能となり得る。一方、発生確率の高いN-1故障で需給ひっ迫エリア外の広範囲に影響する場合は拡大困難と整理されている。承認時には拡大後の容量と想定される信頼度低下を公表し、使用後に妥当性を事後検証する。突発事象などで事前手続ができず容量を超過使用した場合は、理由を広域機関へ報告する。
資料が示す主な検討項目は次のとおりである。
将来、同時市場または次期中給の運用開始後にSCED機能で短時間の潮流調整が可能となる場合、熱容量制約に対する緊急拡大スキームも検討対象となる。ただし、この機能を含む仕組みの要否や設計も今後の検討事項である。
一般送配電事業者と連携して上記の論点を検討し、次回以降の作業会に結果を報告する段階である。資料は地内系統への緊急拡大の導入決定を示すものではなく、検討の対象と論点を提示している。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「地内系統への緊急的な運用容量拡大スキーム適用について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/unyouyouryou_sagyoukai/)をもとに当社作成
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