本資料は、同時市場の制度案を決定するものではなく、今後の検討会で深める主要論点と技術検証の進め方を提示するものである。検討の軸は、再エネ導入に伴う需給の不確実性が高まる中、安定供給と持続可能性を保ちながら全国でkWh(電力量)とΔkW(調整力)を最適に確保する仕組みである。
| 論点 | 現時点の整理・未決事項 |
|---|---|
| 時間前市場・調整力 | 前日同時約定には一定のコンセンサスがある。時間前をザラバ取引とする案、時間前にも同時約定を行いSCUCを繰り返す案、その中間形を比較する。 |
| BGの自由度 | 相対取引は電源投資・燃料調達上重要であり、基本的に認める考えが示されている。セルフスケジュール電源の入札・差替え方法は未決定である。 |
| 価格・費用回収 | 起動費・最低出力費用の価格への反映、Upliftの回収、ΔkW価格における機会費用等の扱いが主要論点である。 |
| 案 | 市場運用のイメージ | 主な論点 |
|---|---|---|
| ① 前日同時市場+ザラバ中心 | 前日にkWh・ΔkWを確保し、時間前は発電・小売等が売買する。 | 前日確保のΔkWを時間前にリリースして小売が調達すれば、確保量を減らし効率化できる可能性がある。 |
| ② 前日・時間前の同時市場 | 時間前にも同時約定を行い、予測更新に応じてSCUCを繰り返す。 | 調整力確保を実需給に近づけ、調達量・費用を減らせる可能性がある一方、必要量や精算方法の検証が必要である。 |
調整力を前日に全量確保して不要分を後から解除する方法も、時間前同時市場と同様の効果を得る可能性がある。両方式の差や利点・課題は今後検討する。週間運用では、起動に1日以上かかる電源や、週間での運用が効率的な揚水・蓄電池を考慮し、毎日の同時市場で1週間先まで起動停止計画を見直す案が示されている。
BGの自由度は、安定供給のための起動判断、メリットオーダー、事業者の創意工夫・予見性、現行取引の実態を合わせて検討する。参考値では、実質的にスポット・時間前市場で販売・調達される割合は約10%とされるが、取引量の図示はアンケート等に基づく推定であり、実態を必ずしも反映しない。電源差替えは、TSOが把握できない形での電源停止が安定供給上の問題となるため、複数案が提示されているが、法務・会計面や計算上の実現性は未整理である。
価格算定では、kWh価格への起動費・最低出力費用の織込み、買い入札の扱い、ΔkW価格(起動費等を含む)の算定、Uplift回収を検討する。全国大のSCUCは技術的に可能とされる一方、市場価格は現行の全国9エリアのエリアプライスを基本線とし、混雑を考慮した価格設定や混雑時の処理も一部検討課題である。
今後は、①電源起動・出力配分(SCUC・SCED)ロジック、②価格算定方法が市場価格等に与える影響を定量分析する。検証では、運用可能性・計算時間、再エネ予測の不確実性、入力前提や将来の電源構成、費用回収、事業者実務・法令との整合が論点となる。資料4・5で各検証のデータ・ロジック等を報告し、調整力確保のタイミングや必要量に関する技術検証は、資料6で作業会へのタスクアウトを提案する。最終的な制度導入と仕組みの意思決定は、本検討会ではなく小委員会等で行う想定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「今後の本検討会の主要な議論事項等について」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/doji_shijo_kento/index.html)をもとに当社作成
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