この回のダイジェスト
第5回は、小売競争の現状と経過措置解除の判断材料、分析手法を示した。
この回で示されたこと
- 2017年9月の新電力シェアは総需要の11.7%、特別高圧・高圧14.3%、低圧6.9%であり、低圧の上位4社の顔ぶれは2016年4月と2017年3月の比較で変わらず、大きくシェアを伸ばした事業者もいないと整理された。資料1
- 2017年10月集計では、低圧契約の新電力への切替は約485万件(7.8%)、みなし小売内の規制料金から自由料金への切替は約325万件(5.2%)である。他社切替率は東京10.5%・関西9.8%に対し、中国1.7%・北陸2.3%で、地域差が示された。資料1
- 電発電源の切出しについて、旧一般電気事業者が基本協定に基づきほぼ全量を受電し、自主的な切出しは約46.6万kWにとどまる状況を踏まえ、競争歪曲の有無を判断する枠組みが論点として示された。BL市場での供出状況や容量市場なども判断要素とされ、追加切出し量や行政措置は確定されていない。資料2
- 経過措置料金規制の解除可否を供給区域ごとに検討するたたき台として、消費者等の意識、競争圧力、競争の持続性の3軸と確認事項が示された。解除基準の決定ではない。資料3
- 経済分析モデルでは、需要家の検討確率やプラン選択に地域差・ブランド力を織り込み、新電力の卸市場価格変動リスクを費用差として扱う。系列会社の利潤合算や、規制料金から自由料金への切替を新電力への切替と同等に扱う妥当性などが回答・再検討事項として示された。資料5
- 規制解除後の価格・需要家厚生を推計する分析設計と、欧米の競争レビュー手法の比較調査が示された。シミュレーション結果や日本への具体的な適用指標、解除判断は提示されていない。資料4資料6
前回からの変化
この回の資料の要約から AI が作成したダイジェストです(作成)。「資料N」は根拠にした資料で、押すと下の一覧の N 番目の資料へ移動します。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
この回の資料と要約
- 1
第5回 競争的な電力・ガス市場研究会:電力小売市場の競争状況について
- 2017年9月の新電力シェアは総需要の11.7%、低圧の6.9%で、上昇傾向にある一方、低圧新電力市場の上位4社に大きな変化はない。 - 低圧の切替状況には地域差があり、他社切替は東京・関西で高く、中国・北陸で低い。資料間で集計月や分母が異なる数値は同条件の比較ではない。 - 2016年9月の低圧販売電力量に占める自由料金は27%で、その内訳の大半は旧選択約款由来である。 - 法令附則は、競争が確保されず需要家保護が特に必要な指定旧供給区域での供給義務と、指定解除の条件を定めている。
- 2
電発電源の切出しに関する論点
- 電発電源は基本協定に基づく旧一般電気事業者向け受電が続き、自主的な切出しは約46.6万kWにとどまる。 - 低可変費の石炭火力・水力へのアクセス制約は、新電力の調達機会を狭め、競争を歪める可能性がある。 - 2019年予定のBL市場では一定量の供出が議論され、初年度供出量は全体560億kWh、電発約61億kWhと試算されている。 - 行政対応の要否や追加切出し量は未確定であり、BL市場での供出や他施策も含め、公正な競争条件を踏まえて判断する論点である。
- 3
経過措置解除基準について(考慮事項に関するたたき台)
- 電気料金の経過措置規制を解除する適否は、供給区域ごとに判断するための考慮事項例が示された段階であり、基準は未決定である。 - 判断軸は、消費者等のスイッチング意識、旧一般電気事業者への競争圧力、競争環境の持続性の3点である。 - 競争圧力では競争者の供給余力や参入可能性、ガス事業者からの圧力を、持続性では送配電分離による中立化や不公正取引・市場構造を確認する。
- 4
電力小売市場における経過措置料金規制解除のシミュレーション分析概要
- 2018年の本資料は、経過措置料金規制解除後の価格・需要家厚生を推計する分析設計であり、推計結果や解除判断は示していない。 - 需要家のスイッチング検討とプラン選択をモデル化し、新電力の価格とみなし小売の限界費用を推定する。 - 各社の価格条件を変えて需要、供給量、利潤を計算し、みなし小売の利潤最大化価格を予測する。 - 情報提供や調達条件などの施策も比較する構想だが、事業者間協調や競合排除を狙う価格戦略は分析対象外である。
- 5
経済分析モデルへの質問に対する回答(1/2)
- ケイオプティコムは需要推定では関西電力と区別し、利潤最大化の予測では両社の利潤を合算する扱いである。 - 需要家の検討確率cでスイッチングへの腰の重さを表し、規制料金から自由料金への移行もcの推定に含めるが、新電力への移行と同等に扱う妥当性は再検討事項である。 - 地域差、ブランド力、卸市場リスクはモデルに反映している一方、都道府県内の差やサンプル期間後の燃料価格動向は未反映であり、今後の対応を検討する。 - 現行モデルは単独行動による市場支配力を対象とし、暗黙的協調行動や原子力の複数シナリオ分析は検討段階である。
- 6
平成28年度産業経済研究委託事業(電力・ガス小売市場における競争の評価軸についての調査)
- 欧州・米国の競争レビューを、詳細な競争分析型、基本指標を追う状況確認型、規制料金から市場料金への移行を見る規制比較型に整理した調査報告である。 - 評価指標は市場集中度・参入・スイッチング・価格・需要家経験など多岐にわたり、自由化の進展や規制料金の存廃に応じて各国で異なる。 - アイルランドは市場シェアや事業者数、家庭部門のスイッチング率などの閾値を設け、確認後に規制料金を撤廃した。フランスなどでは家庭部門を中心に規制料金が残り、市場料金への移行状況が評価対象である。 - 国ごとに指標の定義・分母・対象期間が異なるため、数値の単純比較はできず、日本で用いる指標や制度変更も本資料では確定していない。
要約は AI が作成したものです。正確な内容は配信元の資料 PDF をご確認ください。
競争的な電力・ガス市場研究会
ほかの開催回と資料を、開催日の順に確認できます。
