本資料は、卸電力市場の競争促進に向けた論点を整理する案であり、市場の区分や具体的な措置は決定していない。発電設備は約2.8億kWで、その大宗を旧一般電気事業者と電源開発が保有する。2017年9月時点で、電力需要の約7%が卸電力取引所で取引され、約93%は旧一般電気事業者の内部取引などを通じて小売部門に供給されている。新電力の調達手段には取引所(42.6%)や常時バックアップ(8.6%)があり、相対取引と自社発電の合算は48.8%だが、データ上の区分には制約がある。
市場画定は競争評価の前提として検討する論点であり、次の区分が候補として示されている。
市場支配力の判断では、市場シェアだけでなく、競争者の供給余力、新規電源の建設可能性、事業能力なども考慮する。単独の支配的事業者がいない場合も、寡占市場での並行的・協調的行為による競争制限を検討する必要があり、両者は併存し得る。市場全体の集中度にはHHIが判断要素となる。送配電部門の保有だけで市場支配力を認定するものではないが、行為規制の実効的な監視が重要とされる。
旧一般電気事業者は発電と小売を一体で営む場合が多く、発電部門にとって自社小売部門が主要な顧客であるため、新電力への卸供給を積極化する誘因が働きにくい可能性がある。新電力が小売市場で競争するには、経済的な電力を十分に調達できることが重要である。
これまでの自主的取組として、余剰電力の限界費用ベースでの全量市場投入、電源開発との長期契約電源の一部切出し、常時バックアップ、2017年4月以降に順次始まったグロス・ビディングが挙げられている。ベースロード電源市場は新電力のアクセスを容易にするため創設が予定されている。これらは実施中または予定の取組であり、競争上の効果を確定した結論ではない。
相対卸契約を合理的な条件で結ばないことや、社内取引より不利な条件を提示すること、合理的理由のない契約中断が競争に及ぼす影響が検討課題である。また、卸契約に供給区域外だけで小売供給する条件を付すことや、他社への切替時に需要家へ旧一般電気事業者との交渉を求めることの評価も問われている。電源開発の保有電源の扱いは次回以降の研究会で議論予定である。資料はこれらへの結論や規制措置を示さず、市場データの検証、競争維持とエネルギー政策との整合、過去の電源投資の回収確保も含め、検討を求める段階である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「[卸電力市場(発電市場)に関する競争促進上の課題について(案)]」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_studygroup.html)をもとに当社作成
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