需給調整市場は全面運開後も応札・約定不足が続く。本資料は2025年度の対策と取引実績を整理し、2026年度の前日取引化後の運営、2027年度以降の検討課題を示すものである。2026年度には週間商品の前日・30分取引化に加え、一次・二次①・複合商品の市場募集量を1σ相当値に統一し、一次・二次①・複合商品の上限価格を19.51円から15円/ΔkW・30分へ引き下げる方向が示された。導入後の市場状況を監視し、競争状況に応じて募集量・価格を見直す扱いである。
| 論点 | 整理・状態 |
|---|---|
| 市場募集量・上限価格 | 2026年度の開始時に1σ・15円とする方向。市場状況次第で緩和または追加引締めを検討する。 |
| 複合商品の必要量判断 | 2026年度の閾値は広域予備率10%を基本とし、運用状況に応じて見直す方針。 |
| 市場外調整力の控除 | 火力の市場売れ残り・契約要因、揚水の水位制約を考慮した控除を準備済みエリアから実施。まず2026年3月までとし、その後は取引状況を踏まえ再検討する。 |
| 制度的な供出義務 | 2026年4月導入は見送り。市場状況等によって検討を再開し得る。 |
2026年2月14日までの実績では、一次は募集量と応札量の乖離が引き続き大きい。他商品は募集量の圧縮等を通じて改善傾向がみられた。一次は全国的に不足率が改善した一方、東北・東京・中部・九州で不足が高い状態が残る。二次①は改善したが東北・中部の不足率がやや高く、なお広域調達は未実施である。二次②は概ね調達できたが北海道・中部で不足が高い日があり、三次①・複合商品も改善しつつ中部などで不足が残る。三次②は30分化、効率的調達等により高い調達率を維持し、全エリアで概ね募集量を充足した。
三次②では、2025年度の調達量が不足するコマが全国平均で約35%あったが、他商品や全力活用電源、広域需給調整で対応でき、安定供給への影響はなかったとの整理である。アンサンブル予測と30分化により、4~10月の必要量は前年度比約28.5億ΔkWh(31.2%)減少した。2026年度の年間必要量は約89.7億ΔkWh、前年比4.5%減の見通しである。
機器個別計測では、次世代スマメ設置済みの低圧機器点が2026年度から全商品にリスト・パターンで参入可能となる。特高機器点はIoTルートを用い、スマメ設置と託送システム改修が整ったエリアから2027年度以降順次導入する方向である。1,000kW以上は入札単位をリスト・パターン、指令を出力変化量とし、10万kW未満を対象とする。容量市場の発動指令電源は、発動指令を優先し、必要時に速やかに代替不可申請する条件で機器点参入を認める整理である。一次の先行導入は、信頼性あるデータ連携と取引規程改定後の暫定運用として認める方向である。
EPPSの固定動作量600MWは異常時調整力の必要量から控除可能と整理され、準備が整ったエリアから運用開始済みである。一次ΔkWマージンは供給面・運用制約面から基本的に廃止する方向だが、廃止時期は広域調達実績等を踏まえて改めて整理する。変動性再エネの調整機能は、まず出力制御時の活用に向け課題を検討する。
前日取引化後の複合商品必要量の閾値は広域予備率10%を基本とする。三次②必要量は複合商品の調達量に応じて控除量を使い分ける運用を開始する。今後は、2027年度の二次①広域調達に向けた検討、三次②必要量の信頼度階級予測と信頼区間幅予測を組み合わせる手法の検証、揚水随意契約の扱い、市場外調整力控除、制度的措置の再検討などが課題である。揚水随意契約は2025年度に5社で実施され、2026年度以降の方向性は事業者意見も踏まえて今後決定される。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場検討小委員会における議論の方向性と整理:2025年度実績および2026年度以降の検討課題」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
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