将来の電力需給シナリオに関する検討会の報告書概要版(案)である。需要と供給力に幅を持たせ、2040年・2050年の全国需給を複数のモデルシナリオとして示す。国・広域機関・事業者が電源開発や長期脱炭素電源オークション、調整力確保などを検討する際の参考とするもので、エネルギー基本計画、供給計画、広域系統マスタープランとの整合を前提としない。
技術検討会社3社が需要・供給力を複数ケースで想定し、業界団体・実務者等30社の意見を踏まえてモデルケースを設定した。需要は2019年度実績の8,800億kWhを基準に、2040年は9,000・11,000億kWhの2ケース、2050年は9,500・10,500・11,500・12,500億kWhの4ケースである。需要の幅は、民生部門の減少と産業・DX・GX関連需要の増加の組み合わせで表す。最大需要ケースでは、DX・GXによる増加分が総需要の約30%を占める想定である。
供給側は再エネ、原子力、蓄電池、火力を設定し、火力は経年廃止時のリプレース有無を分けた。これらを組み合わせ、2040年に4、2050年に16、計20のモデルシナリオを作成した。ロードカーブには需要特性、デマンドレスポンス(DR)、需要地併設型太陽光・蓄電池等を反映し、春秋の再エネ余剰も試算した。
kWバランスは、最も需給が厳しい夏季夜間に、予備率13.9%を確保するために必要な量との差を示す。火力の経年リプレースの有無と需要規模によって結果が大きく異なる。
| 年・条件 | kWバランスの範囲(万kW) | 主な条件 |
|---|---|---|
| 2040年 | ▲4,600~+600 | 需要9,000~11,000億kWh。火力リプレースなしでは不足、全リプレースでも需要11,000億kWhは▲1,300万kW |
| 2050年 | ▲8,900~+1,200 | 需要9,500~12,500億kWh、原子力小・大、火力リプレースなし・全リプレースの組み合わせ |
2050年の需要12,500億kWh・原子力大・火力全リプレースでも、予備率13.9%との差は▲2,300万kWであり、同量を火力で補う場合の設備容量は2,900万kWと試算される。kWhバランスは、kW不足分を水素混焼・専焼火力で補完する仮定で作成した試算である。したがって、kWhの電力量構成はkW不足が自動的に解消されることを示すものではない。
各主体は目的に応じてシナリオを選び、電源建設、燃料調達、調整力・レジリエンス、エリア偏在、需要想定等の検討に活用することが期待される。今回のシナリオは案として示されており、確定した政策・設備計画ではない。前提条件を定期的に観測し、3~5年ごとの見直しを基本としつつ、状況変化に応じて早期見直しも行う方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「将来の電力需給シナリオに関する検討会:①報告書概要版(案)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/shorai_jukyu/)をもとに当社作成
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