DNE21+による本分析では、世界1.5℃目標、日本・G7のNDC達成と日本の2050年CO₂排出90%削減を前提とした場合、最終電力需要は2040年に2019年比でほぼ横ばい、2050年に30~200 TWh/年増となる試算である。発電電力量は2015年比で2040年に1~55 TWh/年、2050年に85~264 TWh/年増える。これは前提条件に基づくモデル試算であり、確定した需給計画ではない。
| 指標 | 2040年 | 2050年 |
|---|---|---|
| 最終電力需要(2019年比) | 微減~微増、ほぼ横ばい | +30~200 TWh/年 |
| 発電電力量(2015年比) | +1~55 TWh/年 | +85~264 TWh/年 |
| 電化による需要増分 | 150~190 TWh/年 | 340~460 TWh/年 |
電化の需要押上げは大きい一方、炭素価格による省電力も進むため、両者を独立に積み上げると需要を過大評価し得る。民生部門の電化率は2040年に約60%、2050年に約80%、産業部門は2050年に約37~45%、道路交通は約23%となる試算である。
今回のシナリオは、需要の不確実性幅を2024年度提示分より絞り、GDP中位を基礎に、データセンター等の需要を低位・中位・高位で変化させた。排出削減ケースは世界1.5℃、日本とG7はNDCおよび2050年90%削減とし、日本のカーボンニュートラルに必要な残余削減には海外クレジット活用の可能性を含む。供給側の前提は全シナリオ共通で、原子力は2040年以降発電量の上限20%、国内CO₂貯留は上限1億トン/年とするなど、供給側の不確実性は分析していない。
この排出制約下での日本のCO₂限界削減費用は2040年392~454、2050年681~749 US$/tCO₂、電力限界費用は2040年240~256、2050年244~255 US$/MWhの試算である。一次エネルギー供給は各ケースで大幅に減少し、水素・アンモニア・合成メタンの輸入も経済合理的な選択肢となる結果である。
DNE21+は世界全体のエネルギー量・価格の整合性を保つ費用最小化モデルであり、約500技術を含む一方、各国固有の社会・物理的制約や技術普及の多様性は十分に表現しない。動学最適化により途中年も評価できるが、採算条件が変わると技術が急に置き換わる結果になり得る。また需給バランスを満たすよう計算するため、設備不足そのものは結果に現れず、別途の検討が必要である。
資料は、各シナリオ内の需要・供給・価格の整合性を重視しており、異なるシナリオから要素別の数値だけを取り出して組み合わせる解釈は適切でないとしている。さらに、世界排出量がなお増加し、各国の2030年NDCを達成しても1.5℃・2℃経路との隔たりがあるとの認識を示し、本試算が理想的な排出削減目標を置いた条件付き分析であることを指摘する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需要編: 将来の電力需給シナリオに関する検討会」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/shorai_jukyu/)をもとに当社作成
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