この回のダイジェスト
LNG夏季出力を一律12%減とする案を示し、複数の需要・供給シナリオを報告書案に整理した。
この回で示されたこと
- LNG火力(水素混焼・専焼を含む)の夏季出力を定格比12%減とする設定を示した。大気温による出力低下の参考幅8~15%の中間値で、個別設備の吸気冷却等は反映しない扱いである。資料2
- 報告書概要版案は、2040年に需要9,000・11,000億kWhの2ケース、2050年に9,500~12,500億kWhの4ケースを置き、供給条件を組み合わせた計20シナリオを示した。国・広域機関・事業者の電源開発や調整力確保等の検討材料とし、3~5年ごとの見直しを基本とする案である。資料3
- 報告書案の夏季夜間kWバランスは、予備率13.9%との差で2040年▲4,600~+600万kW、2050年▲8,900~+1,200万kWと試算した。2050年需要12,500億kWh・原子力大・火力全リプレースでも▲2,300万kWで、火力で補う場合の設備容量は2,900万kWとの試算である。資料3資料6
- 電力中央研究所は、事業用電力需要を2019年度834TWhに対し、2050年度にLow 828、Mid 926、High 1,087TWhと試算した。自家消費は含まず、余剰電力による水素製造需要も総括値から除外している。資料1
- DNE21+需要分析は、2050年の最終電力需要を2019年比+30~200TWh/年と試算した。データセンター・ネットワーク需要は中位で2040年84、2050年86TWh/年、高位で108、124TWh/年である。資料4
- 供給力分析では、2050年90%排出削減ケースの再エネ比率を38~40%、電力限界費用を254 US$/MWhと試算した。また、CNを前提とする別の技術試算では、2050年の原子力23~37GW、風力27~46GW、太陽光160~179GW、系統用蓄電池10~13GWを示した。いずれも設定条件下のモデル結果である。資料5資料9
前回からの変化
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この回の資料と要約
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2050年度までの全国の長期電力需要想定
- 電力中央研究所は、全国の自家消費を含まない事業用電力需要を、2050年度に828~1,087TWhと試算した。これは決定値ではなく、経済・省エネ・電化等の前提を置いたシナリオ分析である。 - 需要の差は、人口・世帯減少を輸出や国内成長で補えるか、省エネがどこまで進むか、電動車を中心に電化がどこまで進展するかに左右される。 - データセンター需要は2050年度43~211TWhと幅が大きく、立地、計算負荷、省エネ技術、稼働率が不確定要因である。 - 余剰再エネを使う水素製造需要は33~98TWhと試算されたが、供給力を想定していないため、全国需要総括値には含まれていない。
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LNG火力における夏季出力減の取扱いについて
- LNG火力(水素混焼・専焼を含む)の夏季出力は、定格出力から12%減として設定する方針である。 - 設定根拠は、コンバインドサイクルの夏季出力低下幅8~15%の中間値と、前回検討会の意見である。 - 報告書案のkWバランスは前回提示よりおおむね500万~1,300万kW不足側へ変化しており、需要・火力更新・原子力の前提で差が異なる。 - kWバランスは予備率13.9%に対する超過・不足量で、マイナスは不足を示す。
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将来の電力需給シナリオに関する検討会:①報告書概要版(案)
- 検討会報告書概要版(案)は、2040年に需要2ケース、2050年に4ケースを置き、供給力との組み合わせで計20の需給シナリオを示す。国・広域機関・事業者の長期検討に使う参考資料である。 - 需要は2019年度の8,800億kWhを基準に、2040年は9,000~11,000億kWh、2050年は9,500~12,500億kWhを想定する。最大ケースではDX・GX関連の増加分が総需要の約30%となる。 - kWバランスは2040年で▲4,600~+600万kW、2050年で▲8,900~+1,200万kWと、需要規模や火力リプレース、原子力ケースで大きく変わる。2050年の最大需要・原子力大・火力全リプレースでも▲2,300万kWの不足試算である。 - シナリオは確定計画ではなく、目的に応じた活用を想定する。前提を定期観測し、3~5年ごとの見直しを基本とする。
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需要編: 将来の電力需給シナリオに関する検討会
- 日本の2050年CO₂排出90%削減と世界1.5℃目標を前提とした試算では、最終電力需要は2040年に2019年比でほぼ横ばい、2050年に30~200 TWh/年増となる。これらは計画上の決定値ではなく、条件付きのモデル結果である。 - 電化による需要増は2040年150~190、2050年340~460 TWh/年相当だが、炭素価格に伴う省電力も進むため、電化と省エネを別々に積み上げる際は注意を要する。 - データセンター等の需要幅や鉄鋼の水素DRI転換が結果を左右する一方、供給側の不確実性は分析されていない。シナリオ間の要素を切り出して比較せず、理想的な排出目標を置いた条件付き試算として読む必要がある。
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供給力編: 将来の電力需給シナリオに関する検討会
- RITEのDNE21+による将来の電力需給・供給力の試算であり、結果は前提条件に依存するモデル分析である。 - 2050年90%削減ケースでは再エネ比率が38~40%、再エネ中位のCO₂限界削減費用は735 US$/tCO₂と試算された。 - 削減率を100%にするとBECCS・DACCSが優先され、90%ケースより石炭・LNG火力CCSが減り、アンモニア専焼が増える。 - 再エネ拡大で系統統合費用が上昇する試算だが、系統不足や設備導入の実現性はモデル結果だけでは判断できない。
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将来の電力需給シナリオに関する検討会 ②報告書概要版【別冊:モデルケース・モデルシナリオ概要版】(案)
- 将来の電力需給検討用のモデルケース案として、需要は2040年に9,000・11,000億kWh、2050年に9,500〜12,500億kWhの計6ケースを設定した。 - 需要の幅は技術検討会社の推計と委員意見を踏まえ、案B・Cのコア・リスク幅を基礎に組み立てたもので、確定決定とは記されていない。 - 再エネ設備容量は2040年1.50〜2.25億kW、2050年1.70〜2.60億kW、火力はリプレース有無で幅を設け、ロードカーブには需要応答・併設太陽光・蓄電池等を反映する。 - kWバランス試算は2040年▲4,600万〜+600万kW、2050年▲8,900万〜+1,200万kWであり、高需要・火力小の条件ほど不足幅が大きい。
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将来の電力需給シナリオに関する技術検討:需要編
- 2050年CNを前提とした需要側の試算であり、系統電力需要は2040年に約995〜1,000TWh、2050年に約1,084〜1,093TWhとなる。政策決定値ではない。 - 需要増の中心は産業構造変化で、2050年に+191TWhと試算される一方、省エネは民生・産業で計−133TWhの抑制要因となる。 - 家庭では自家消費・省エネで系統需要が減り、業務・運輸では電化により増える想定である。水素製造・DACの需要もシナリオに応じて加算される。 - 数値は人口・生産量、技術効率、電化等の前提に依存する試算であり、複数の検討会で用いたシナリオは同一系列として比較できない。
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報告書詳細版
- OCCTOは、2040年・2050年の全国電力需給を幅のある複数シナリオで示し、電源投資等の検討材料とする報告書をまとめた。シナリオは確定予測ではなく、原則5年ごとに見直す。 - 3機関の要素別想定と30社の意見を基に、需要モデルケースを2040年に2つ、2050年に4つ設定し、供給力と組み合わせてそれぞれ4・16の需給シナリオを構成する。 - 需要を左右する主な要因は、省エネ・人口等の基礎需要、DC等のDX需要、産業電化・水素等のGX需要、自家発の変化であり、各前提には不確実性がある。 - 提示された先頭100ページは枠組みと需要分析が中心であり、各シナリオの需給充足・不足の結果はこの範囲では確認できない。
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将来の電力需給シナリオに関する技術検討:供給力編
- 2050年カーボンニュートラルを前提にした供給力のモデル試算であり、政策決定ではない。原子力は23〜37GW、風力は27〜46GW、揚水は19〜24GW、蓄電池は21〜24GWと見込む。 - 太陽光は資料の本文見出しで166〜172GWとされる一方、建物系・土地系の内訳合計は160〜179GWで、記載に不整合がある。 - CCS貯留量を十分確保する条件では、火力脱炭素化は水素・アンモニアよりCCSが優先され、石炭火力からガス火力の順で導入する結果となった。 - 需要の小・中・大ケース、CO₂削減目標、CCS上限、原子力容量、揚水停止率などの前提に依存する試算である。
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将来の電力需給シナリオに関する検討会
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