資料の全体説明
1. 資料の目的・背景
本資料は、経済産業省が提出した「旧一般電気事業者及びJERAの内外無差別な卸売の評価結果(案)」に関するものである。第98回制度設計専門会合において、内外無差別な卸売の評価および今後のスケジュールについて議論が予定されている。
2. 主要な検討内容・論点
以下の内容について議論が行われる:
-
フォローアップ実施の方針
- 24年度上半期に内外無差別な卸売の評価を実施予定。
- 23年度に締結された契約(単年卸、長期卸、期中契約)の評価が中心。
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評価結果
- 各社からの確認結果を基に内外無差別性が担保されているかどうかをエリアごとに確認する。
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受渡しの状況
- 旧一電及びJERAの供給力の推移や社外・グループ外向け取引の内訳について報告される予定である。
3. 今後のスケジュール
今後のスケジュールを以下に示す。
| 年度 | 日付 | 内容 |
|---|
| 23年度 | 6月27日 | 第5回フォローアップ(FU)実施、内外無差別評価 |
| 11月27日 | 第6回FU、各社の検討状況確認 |
| 24年度 | 上半期予定 | 第7回FU、内外無差別評価実施 |
| 下半期予定 | 第8回FU、各社の検討状況確認 |
| 25年度以降 | 確認実施予定 | 契約期間として25年度以降を対象にされた契約の確認 |
4. 供給力の行き先の推移
旧一電及びJERAの供給力の行き先について詳細を示す。
供給力行き先別内訳推移(kW)
| 行き先 | 2020年8月 | 2021年1月 | 2021年8月 | 2022年1月 | 2022年8月 | 2023年1月 | 2023年8月 | 2024年1月 | 2024年8月見積値 | 2025年1月見積値 |
|---|
| 社内グループ内向け | 121,195 | 116,011 | 118,781 | 114,934 | 118,202 | 113,255 | 109,206 | 109,738 | 98,546 | 97,791 |
| 社外グループ外向け | 8,339 | 9,448 | 12,847 | 13,810 | 12,237 | 12,806 | 7,022 | 7,977 | 9,723 | 9,910 |
注記: 2024年度データは、期中相対契約の見込み量は含まれていない。
5. エリア毎の評価結果の考え方
評価では以下の内容が確認される:
- 評価区分及び定義
- ◎:内外無差別が担保されている
- ○:合理的な理由なく内外差別している事例は確認されなかった
- ×:合理的な理由なく内外差別している事例が確認された
6. エリア別の評価結果
北陸エリア(北陸電力)
- 総合評価: ◎
- 評価内容: スキームの透明性が乏しく、特定事業者の固定化が問題視される可能性あり。
関西エリア(関西電力)
- 総合評価: ○
- 評価内容: 自社小売に有利な条件が存在するが、販売量の一部は購入量上限を解除。
中国エリア(中国電力)
- 総合評価: ◎
- 評価内容: 公正な入札環境が確認された。
四国エリア(四国電力)
- 総合評価: ◎
- 評価内容: 内外無差別な基準の遵守が確認された。
九州エリア(九州電力)
- 総合評価: 確定できない可能性あり。
- 評価内容: 売れ残りについての評価が未確定。
沖縄エリア(沖縄電力)
- 総合評価: ◎
- 評価内容: 公平な取引プロセスが遵守されている。
7. 今後の予定
評価の確定は24年度期限を目指し、各エリアごとの評価を基に、基準の整備と確認作業が進められる予定である。
8. 発電側課金の導入と不当な内部補助の防止策
2024年度からの発電側課金について、相対契約における転嫁ガイドラインが設定されており、内外無差別性の監視が必要とされる。
9. 与信評価・取引実績評価に係る確認結果
- 与信評価の対象外となる社内・グループ内小売事業者の確認結果が示されている。
- 各社の与信評価基準は内外無差別である必要があり、今後の確認が求められる。
各社の与信評価概要
| 事業者 | 与信評価基準の概要 | 前払い保証金等の選択肢 | 契約不可の場合の判断根拠 | 自社小売が対象外の理由 | 評価社内に有利ではないか |
|---|
| 北海道 | 外部機関の評価を基に基準設定 | 単年卸で前払い契約あり | 一部契約不可事例あり | 自社信用不可 | 明らかに社内に有利評価基準ではない |
| 東電HDRP | 外部機関の評価を基に基準設定 | 親会社保証選択あり | 契約不可事例あり | 既存長期契約があるため | 明らかに社内に有利評価基準ではない |
10. 電源調達価格と小売価格の比較
電源調達価格と小売価格の関係
以下の表に、各事業者の小売価格と調達価格の関係を示す。
| 事業者 | 小売価格と調達価格の関係 | 理由 | 改善のための検討状況 |
|---|
| 北海道 | 小売価格 < 調達価格 | 契約更新の影響 | 2024年度以降の価格低減を目指す |
| 東北 | 小売価格 < 調達価格 | 燃料調整制度の影響 | 料金体系の見直しを実施中 |
| 九州 | 小売価格 < 調達価格 | 外部調達費用の高騰 | 調達コストの抑制策を進行中 |
11. 新電力へのアンケート調査結果
内外無差別性に関する懸念点
新電力から寄せられた懸念点と確認結果をまとめる。
| 項目 | 新電力の懸念点 | 確認結果 |
|---|
| 実施スケジュール | 入札条件公表から入札までの期間が短いこと | 問題は確認されなかった |
| 卸標準メニューの内容 | 内外無差別に協議契約が行われているか | 問題は確認されなかった |
12. 評価結果のまとめ
- 2023年度に締結された契約に基づく内外無差別性が評価され、改善が見られている。
- 特定エリアでの条件や透明性の確保が求められている。
13. 今後の予定
九州エリアにおいては、24年度期中での評価を行う予定であり、各エリアでの更なる基準整備と確認作業が進められる。