電取委は2024年6月24日、東邦ガスと中部電力ミライズに対するガス事業法上の業務改善命令を経済産業大臣に勧告した。大口都市ガスの受注調整に加え、長期間にわたる情報交換や経営層の関与が確認されたためであり、命令の発出は大臣の判断を経る段階である。
確認されたのは、2016年2月頃から2021年2月頃まで、両社の営業部門の部長級などが少なくとも数十回、受注意向や料金水準を含む情報を交換したこと、情報の一部が執行役員に共有され、取締役が意見交換に同席したこと、実際の受注調整が複数あったことである。公取委は別途、23件の受注調整を認定し、中部電力と中部電力ミライズに命令等を実施した。
勧告した命令の内容は、①不当な取引制限と疑われる行為を今後行わない、②事案内容・発生原因を含む再発防止計画を提出・公表する、③計画の実施状況を電取委・経産省へ定期報告し、フォローアップに応じる、の3点である。改善計画には、他社接触ルールと統制、外部人材が過半数を占める組織による定期監視、競争研修の充実などを含める例が示された。
| 事案 | 電取委の対応状況 | 根拠・留意点 |
|---|---|---|
| 大口都市ガス | 業務改善命令を経産大臣に勧告済み | 長期・頻繁な情報交換、経営層への共有、複数の受注調整を確認 |
| 家庭用電気・ガス、卒FIT買取 | 東邦ガス・中部電力ミライズへの業務改善指導を予定 | 役職員による料金・価格等の情報交換を確認したが、長期・頻繁とまでは認められず |
| LNG供給 | 東邦ガス・中部電力ミライズ・シーエナジーへの注意喚起を予定 | 受注予定者を決める情報交換を確認。ガス事業法の規制対象外の取引 |
公取委は2024年3月4日、大口都市ガスの受注調整について中部電力に課徴金納付命令、中部電力ミライズに排除措置命令・課徴金納付命令を実施した。課徴金は計2,678万円である。東邦ガスは違反事業者と認定されたが、リニエンシー申請により課徴金が全額免除され、排除措置命令の対象外となった。中部電力と中部電力ミライズの課徴金は、リニエンシー申請により30%減算された。
家庭用都市ガス料金等では、両社の公表順を話し合い、中部電力側が東邦ガスに値下げを抑えるよう要請したことなどに対し、両社に警告が行われた。卒FIT買取価格でも公表順や価格に関する要請について両社に警告、LNG供給では受注予定者の決定等について中部電力ミライズと子会社シーエナジーに警告が行われた。中部電力は小売事業者でなくなっているため小売に関する業務改善命令等の対象外であり、LNG供給はガス事業法の規制対象外である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「都市ガス談合等事案への対応について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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