2025年度上期も応札不足は続くが、市場外調整力(自然体余力)の控除、EPPS動作期待分の控除、揚水随意契約などで募集量を調整し、商品・地域によって不足率の改善が見られた。一次は全国でも募集量と応札量の乖離が大きく、東北・東京・中部・九州で不足率が高い。二次①も不足が目立ち、同商品はまだ広域調達を行っていない。二次②は概ね充足し、三次①・複合商品も改善傾向だが、地域や日によって不足が残る。三次②は、募集量削減策に加え、2025年度から取引単位を30分にしたことで高い調達率を維持している。
| 対策・変更 | 状態・時期 | 主な条件・留意点 |
|---|---|---|
| EPPS動作期待分を異常時調整力の必要量から控除 | 2025年4月26日実需給分から、準備が整ったエリアで開始 | 固定600MWを控除し、控除後の必要量が健全側の通常運用に影響しないよう下限を設定。試算では全9エリア合計で約1,000MW、約45%の必要量低減見込み |
| 市場外調整力(自然体余力)の控除 | 2025年6月14日実需給分から順次開始、適用期限は2026年3月 | 火力は市場売れ残り・契約要因が対象。燃料制約・要件起因の入札制約は対象外。揚水は池水位制約を考慮し、随意契約分との重複を避ける |
| 揚水発電の随意契約 | 中部に加え、東北・北海道・関西・東京で認められた | 調達未達下で安定運用に資する一方、市場参加機会とコストの適切性・透明性を確認し、契約価格や事後精算を事後監視する |
| 制度的な供出義務 | 2026年4月導入は見送る方向 | 事業者のシステム改修・運用負担を考慮。市場状況次第で検討再開の余地があり、同時市場導入前には全電源応札を一定範囲で求める方向性も示された |
2026年度には週間商品の前日取引化と、全商品の30分化を予定する。前日化は応札余力の増加や需給変動リスクの低下が見込まれるが、価格規律の見直しや複数ユニットの持ち下げ供出リスク対策など、前日化だけでは解消しない課題も残る。足元では市場外調整力や揚水随意契約による募集量控除の効果を見極め、必要に応じて週間商品の募集量削減や上限価格見直しを検討する。これらは提案・検討課題であり、決定済みの変更ではない。
一次のΔkWマージンは、供給力・運用制約の観点から基本的に廃止する方向で整理された。ただし、実績が乏しくフリンジ等への影響を確認できないため、廃止時期は取引実績や関連検討を踏まえて改めて決める。二次①の広域調達は、広域運用の実現を確認した上で2027年度開始を目指し、取引実績を踏まえて在り方を検討する。
三次②では、NEDO事業で得られた知見を踏まえ、日射量の信頼区間幅から必要量を直接算出する手法を、一般送配電事業者等と詳細検討する。従来の信頼度階級別テーブル方式とは算出の考え方が異なり、日射量予測で誤差可能量の低減が確認されている段階である。安定供給や実務面、現行方式との比較を含む検証が必要であり、導入決定ではない。北陸では1σ相当の誤差に対応した信頼度階級予測により必要量低減が見込まれ、2025年10月からアンサンブル予報を導入する予定である。
変動性再エネについては、現行制度でもFIP等電源の市場参加が可能だが、予測誤差を考慮すると応札量が限られる場合があり、通常時は卸市場やPPAに比べ対価面で不利となる可能性がある。一方、出力制御時には需給調整市場のΔkW価値が相対的に有利となり得るため、まず出力制御時の活用に向けた課題を検討する。
下期は、2026年度の制度変更準備、2027年度の二次①広域調達、三次②必要量の低減、緊急時調整力、揚水活用、市場外調整力の実態把握を進める。一次のみのアセスメント方法、専用線の低コスト化、変動性再エネの調整機能活用も継続課題である。制度的措置や週間商品の追加的なコスト対策は、市場状況を踏まえて検討を再開・具体化する扱いである。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場検討小委員会における議論の方向性と整理(2025年度上期実績および2025年度下期の予定)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
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