JPEAは、発電側基本料金の必要性を含め、発電側・小売側双方の託送料金制度を、新しい系統接続・運用ルールに合わせて抜本的に見直すべきだと主張する。導入が必要と確認された場合は、最大受電電力に基づくkW課金から、実際の系統利用量に基づくkWh課金を基本とする方式への変更を求めている。これらは協会の意見・要望であり、制度見直し案や変更内容が決定したものではない。
従来の制度は、大規模集中電源から需要家への一方向の供給と、平時に地内系統で混雑が生じないこと、先着優先の接続・運用を前提としていた。資料は、分散電源・デマンドリスポンスの拡大に加え、ノンファーム接続の全国展開、メリットオーダーへの転換、将来のゾーン制・ノーダル制の検討により、前提が変わりつつあると指摘する。
この変化の下では、最大受電電力での系統利用が保証されなくなるため、実際の利用量・受益に応じたkWh課金がより合理的ではないか、という提案である。卸取引はkWhが基本であり、kW課金を価格に転嫁する際は設備利用率によってkWh当たり負担が大きく異なる。資料の試算では、月150円/kWの課金は、設備利用率15%の太陽光で約1.37円/kWh(本文では約1.4円、別箇所では約1.5円程度)、70〜80%の石炭火力・原子力で約0.26〜0.30円/kWh、設備利用率25%の風力で約0.82円/kWhとなる。低利用率電源ほどkWh当たりの負担が重く、太陽光では目標発電コスト7円/kWhの約2割に相当するとJPEAは示す。将来は火力も設備利用率が低下し、kW課金の負担が増える可能性があるとの見方である。
JPEAは、系統利用の効率化や立地誘導への課金効果を、新たな系統形成・ノンファーム接続の仕組みと合わせて検討するよう求める。特に配電系統では、系統増強費用は原則として事業者の特定負担であり、会員調査でも一般負担があった案件は1,116件中1件(0.1%)だったとする。この実態や、配電系統内で消費される電力による送電ロス削減等への貢献を踏まえ、配電網内の立地割引を含む制度を慎重に検討すべきだという意見である。
JPEAは、FIT・FIP対象電源について、買取期間中は発電側基本料金の課金対象外とするよう提案する。「課金後に調整」する方式では事務作業と費用が追加されるうえ、2019年の検討以降、負担・調整額や方法が未決定のため、新規案件では追加負担が制度リスクとなっていると説明する。課金する場合の卸価格への転嫁可能性や、分散電源が増える配電系統を含む立地割引の内容も早期に明確化すべきとしている。
今回の意見は、制度見直し案が示される前のヒアリングに基づき、事業者アンケート等の影響調査を行っていないため暫定的である。課金対象費用・水準・立地別割引の詳細を含む見直し案が提示された段階で、再度ヒアリングする機会を求めている。参考資料では、JPEAの最大化ケースとして2050年の太陽光導入量300GWを想定するが、これは制度決定や確定見通しではなく、協会のシナリオである。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「発電側基本料金:制度見直しにあたって」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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