需給調整市場では全商品取引開始後も応札不足が続くなか、2025年度は募集量を抑える措置や市場外調整力の活用を進め、2026年度の前日取引化・30分取引化に向けた準備を整理した。一次では募集量と応札量の乖離がなお大きい一方、他商品では改善傾向がみられた。以下は2026年2月14日までの実績であり、図表から個別の数値を確定できない事項は傾向として示す。
| 対象 | 整理・措置 | 状態・条件 |
|---|---|---|
| 募集量 | EPPSの動作期待分(通常600MW)を異常時対応調整力の必要量から控除。市場外調整力は火力・揚水の自然体余力を対象に控除 | 準備が整ったエリアから導入。市場外調整力の控除期限はまず2026年3月までとし、その後は取引状況を踏まえて再検討 |
| 揚水発電 | 応札不足を補う随意契約を中部に続き東北、北海道、関西、東京へ拡大 | 各契約の必要性、参加機会、公平性、費用の透明性を審議。2026年度以降の継続方針は審議中 |
| 三次②必要量 | アンサンブル予測・30分化等を導入。2025年度4~10月の必要量は前年度比約28.5億ΔkWh(31.2%)減 | 2026年度必要量は年間約89.7億ΔkWh(前年比4.5%減)の見通し。信頼度階級予測と信頼区間幅予測を組み合わせる新手法は今後検証 |
| 機器個別計測 | 低圧機器点は次世代スマメ設置を前提に2026年度から参入可能。特高はIoT連携と託送システム改修後、2027年度以降に準備済みエリアから順次導入する整理 | 1,000kW以上はリスト・パターン方式、指令は出力変化量、対象上限は10万kW未満。一次の先行導入は、信頼性あるデータ連携と取引規程改定を条件に暫定運用を認める方向 |
一次ΔkWマージンは供給力・熱容量面では不要と整理し、同期・電圧安定性や周波数維持の制約面でも基本的に廃止する方向である。ただし、広域調達実績が少なく制約との関係を判断できないため、廃止時期は未決定であり、実績や関連検討を踏まえて改めて整理する。
募集量の圧縮、自然体余力の控除、揚水随意契約等を背景に、一次を除く商品では全国的に不足率の改善がみられた。二次②と三次①・複合商品は概ね調達できたが、中部・北海道では不足が目立つ日があり、一次では東北・東京・中部・九州の不足率がなお高い。二次①は広域調達をまだ実施していない点に留意が必要である。三次②は30分化と効率的調達により高い調達率を維持したが、北陸では不足率が高めの日もあった。
2026年度から週間商品を前日取引化し、全商品を30分単位とする。募集量の未達と調達コスト高騰への当面の対応として、一次・二次①・複合商品の市場調達上限を3σ相当から1σ相当に統一し、上限価格を19.51円から15円/ΔkW・30分に引き下げる方向が示された。開始後の市場状況を検証し、競争状況に応じて募集量・上限価格を見直す。複合商品の必要量判断には翌々日計画の広域予備率10%を基本閾値として用いる方針であり、運用状況に応じ見直し得る。市場で調達できない必要量は余力で確保する。
制度的な供出義務化は、事業者負担やシステム改修の輻輳を踏まえ、2026年4月からの導入を見送る方向で整理された。市場調達を増やす方向性は維持しつつ、今後の市場状況次第で導入検討を再開する。また、同時市場の導入に向け、開始前に全電源へ一定範囲で市場応札を求める方向性が示された。
2026年度は、2027年度開始予定の二次①広域調達に向けた検討、三次②必要量の事後検証と新算定手法の検証を進める。揚水発電の市場活用・随意契約、制度的措置の残論点、市場外調整力の控除の継続要否、変動性再エネの調整機能活用、一次のみのアセスメント方法も課題として残る。連系線利用枠拡大は2027年3月頃の運用開始予定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場検討小委員会における検討状況について(2025年度報告)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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