同時市場の技術研究と並行して、事業者ヒアリング・技術検証・制度検討を組み合わせ、11の論点セットと4つの個別論点を検討する進め方を示した資料である。ここで示すのは検討事項と進め方であり、市場設計の最終決定ではない。論点の優先度、前後関係、所要時間、相互関係を踏まえてセットを整理したが、具体的なスケジュールは現時点の事務局案であり、進捗等に応じて見直す。一部は2027年度以降の検討となる可能性がある。
| 論点 | 検討の焦点 |
|---|---|
| 差分精算・調整力(F) | 前日から直前市場までの費用回収、ΔkW価格への性能評価の反映方法、性能の高いリソースへの三次インセンティブを検討する。ケーススタディや収束性・価格水準の検証を行う。 |
| 価格規律・監視(G) | 入札価格・約定価格の上下限、市場支配力の判定、監視主体と監視内容を、電力・ガス取引監視等委員会との制度検討等を通じて整理する。 |
| アップリフト(H) | 補償対象費用と負担配分方法を検討する。未回収額は1日通算で算定する方向であり、原因者・受益者負担が望ましい一方、要因別の仕分けが困難なため、過去実績等による按分案が示されている。 |
| DER(I) | リソース特性に応じた入札・価格算定、アグリゲーション、kWh・ΔkWに共通するベースライン、市場外DR・BTMの把握を検討する。ヒアリング、海外調査、起動・出力配分ロジックの技術検証を行う。 |
| 揚水・蓄電池(J) | 充電時の価格設定、同時市場運用とストレージ式BG運用の併存、登録情報、随意契約を整理する。SOC制約の最適化上の扱いを検証し、対価性や余力活用契約との整合も検討する。 |
FIT特例①・③は、現行では前日6時に配分された計画値がゲートクローズまで変わらず、その後の予測変動が時間前市場以降の最適化に反映されない。計画配分の後ろ倒しや見直しを検討するが、特にFIT特例①では小売電気事業者のインバランスリスクを踏まえ、他の審議会等と連携して対応方針を検討する。運営主体については、安定運営、中立性・透明性、システム開発能力、ガバナンス等を備える主体と、導入・運営に必要な準備を検討する。
検討手段は論点に応じて、発電・小売・送配電事業者やアグリゲーターへのヒアリング、技術検証、制度検討、海外調査、ケーススタディを組み合わせる。各手段の具体的な方法や着手・完了時期は確定しておらず、技術研究との連携と進捗を踏まえて更新する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第1フェーズにおける詳細業務設計の進め方」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/doji_shijo_kento/index.html)をもとに当社作成
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同時市場は、電力量(kWh)と調整力(ΔkW)を別々ではなく一つの計算で同時に取引・約定する市場です。日本卸電力取引所(JEPX)と需給調整市場に代わる位置づけで検討されており、電源の起動費や運転制約まで織り込んで全体の供給コストを抑えることを狙います[DOC:f524b648-6774-46ad-9431-707542335ec4]。
2026年3月14日受渡分から、需給調整市場は全商品が前日取引化され、入札単位時間が30分に移行した(開始済み)[DOC:3e77bc52-8b6a-4fd8-95e4-cc566342a559][DOC:21690b2a-d72a-4827-91b3-b012b62f0db9]。同じ2026年度には、低圧リソースの市場参入と機器個別計測の制度も立ち上がる[DOC:e7217d17-3eb5-442f-9723-253c616ca568]。参入の間口が広がる一方で、複合商品の約定単価は前日化直後に半減しており、「参入できること」と「稼げること」が別問題になりつつある。
日本の卸電力価格は、2022年度の全国平均20.4円/kWhというピークを経て、直近では10〜12円台に落ち着いている[DOC:e3a9e6dc-f089-461e-9316-5dbf87db34c0][DOC:f3b43584-e8a0-490e-9b80-d77889eebb36]。しかし「平均価格が落ち着いた」ことは「価格リスクが縮小した」ことを意味しない。価格形成の主変数が燃料費から**連系線の分断構造と供出規律の運用**へ移っており、実務が直面するコスト変動の性格そのものが変わりつつある。
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