本資料は、需給調整市場で「複数ユニットを持ち下げて応札する際のペナルティリスク」が応札障壁となる問題を検討したものである。対応案は、一次または二次①を含む商品を落札し、かつ落札量が定格の10%以下となるリソースに限り、アセスメント許容範囲を広げることである。緩和対象や閾値Xの値、具体的な運用開始時期は未決定であり、今後さらに検討する。
| 落札量の条件 | 提案する許容範囲 |
|---|---|
| 定格のX%超〜10%以下 | 定格の10%を落札した場合と同等にする |
| 定格のX%以下 | 従来の許容範囲に、定格の10−X%相当分を加える |
判定対象は、一次または二次①を含む最も落札量の大きい商品の落札量に、同時落札した三次②の落札量を加えた量である。故意に指令へ応動しない場合は、通常の金銭的・契約不履行ペナルティを科す案である。定格がないDR等は対象外とする案であり、電源差替時の扱いも今後の検討事項である。
現行制度では、単一商品は一次を除き落札ΔkWの±10%、複合商品は内包商品の許容範囲等を合算して評価する。このため、同じ指令に同じ応動をしても落札量が小さいほど許容範囲が狭まり、不適合リスクが高くなりうる。複数ユニットを持ち下げる方式は、単一ユニット方式と金銭的メリットが同じ一方、評価対象電源が増えて許容範囲が狭まるとの提供者意見があり、経済合理性を損なう要因として整理された。
調整力提供者は最小約定希望量を設定してリスクを避けられるが、これが小口応札を妨げ、一次・二次①に応札可能な複数機能リソースの活用を制限している可能性がある。緩和により応札を促すことは安定供給に資する可能性がある一方、緩和を広げるほど供給への影響も大きくなるため、適用対象を限定する案である。
試算では、各リソースの許容範囲を定格の10%落札相当にそろえると、同じ調整力確保量でも小口落札のリソース数に応じて指令値からの乖離が累積しうる。例として、定格100のリソースを10%ずつ1件、5%ずつ2件、1%ずつ10件で確保する場合、各リソースが許容範囲上限で応動すれば、合計乖離はそれぞれ最大±12、±24、±120となりうるとの試算である。したがって閾値Xは、応札インセンティブと安定供給への影響の均衡を踏まえて決める必要がある。
緩和対象リソースの抽出と許容範囲拡大にはアセスメントシステム改修が必要であり、多くの会社で約2年、最短でも2026年度の運開が見込まれる。ただし、改修案件の輻輳等により期間は確定していない。アセスメント緩和だけでは応札障壁の解消に十分でなく、金銭的インセンティブの増加も必要との整理であり、具体的な緩和内容・閾値・開始時期は国および一般送配電事業者と連携して継続検討する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「アセスメントに関する課題と対応の方向性」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
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