森林の公益的機能を守るため、保安林では伐採・土地改変を厳しく規制し、保安林以外の民有林(普通林)では一定規模を超える開発に都道府県知事の許可を求める制度である。太陽光発電設備の設置目的で保安林を解除することはない。
| 開発行為 | 許可が必要となる規模 |
|---|---|
| 太陽光発電設備 | 0.5ha超 |
| 道路の新設・改築 | 面積1haかつ幅員3mを超えるもの |
| その他の開発 | 1ha超 |
許可には、①土砂流出・崩壊等の災害防止、②下流の水害防止、③水の確保、④環境保全の4要件を満たす必要がある。都道府県は審査に際して森林審議会と関係市町村長の意見を聴く。無許可開発等には中止・復旧命令を行い、無許可開発や監督処分命令違反には3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金がある。
令和元年度・4年度の見直しでは、太陽光発電の開発特性や災害状況、降雨形態の変化を踏まえ、排水・防災施設や森林配置の基準を強化した。令和元年度には、平均傾斜度30度以上の自然斜面で防災施設を確実に設置し、雨水流出量算定の流出係数を0.9〜1.0とすること、森林率をおおむね25%以上(残置森林率15%以上)とし、周辺部・尾根部に配置することなどを運用基準に追加した。令和4年度見直しは令和5年4月施行で、許可対象を1ha超から0.5ha超へ拡大し、申請者の資力・信用・能力を示す書類を義務化、設計雨量強度の基準強化、防災施設の先行設置、緑化後の植生確認などを盛り込んだ。
令和7年12月の関係閣僚会議決定による対策パッケージを踏まえ、令和7年度に許可基準等を見直し、都道府県への技術的助言として通知した。開発行為に係る森林面積が40ha以上の場合、従来基準に加えて、残置森林率をおおむね60%以上(すべて残置森林)とし、1箇所当たりおおむね20ha以下に区分するパネル区域を事業区域内に概ね均等に分散配置する。
また、都道府県知事が関係市町村長の意見を聴く際、市町村長は必要に応じて影響を受ける者の意見を聴取し、申請者は意見への対応状況を提出・説明する仕組みを示した。許可後に長期間未着手または未完了の案件は、事業者に廃止届等を求めるなど許可権者が対応する。
令和7年5月の森林法改正は令和8年4月1日に施行された。許可条件違反への罰則(3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金)を新設し、都道府県知事が中止・復旧命令に従わない者を公表できる仕組みを設けた。背景には、防災施設の先行設置条件に違反して土砂流出被害が生じた事例や、無許可開発地の違反状態が買主に知られず引き継がれるおそれがあった事例がある。
参考データでは、太陽光発電の許可件数・面積は令和元年度に236件・3,217haで最大となり、令和6年度は32件・153haである。数値は許可実績の推移を示すものであり、資料は減少の要因を特定していない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「再エネ地域共生連絡会議 全国会議:(森林法に基づく林地開発許可制度の規律強化)」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/regional_symbiosis/index.html)をもとに当社作成
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