太陽電池発電設備は発電設備の中で電気事故件数が最も多く、設備量は10年間で約6倍に増加した。令和5年度の出力50kW以上の事故では、約9割が電気工作物の破損、約1割が物損・電気火災等である。破損箇所はPCSが約6割、モジュール・架台・基礎が約4割で、PCSでは設備・保守不備や風雨、支持物等では風雨・氷雪・地震が主な原因である。ただしPCS事故は製造事業者の調査中などで原因不明も多い。
支持物の構造計算書について、民間専門機関を伴う立入検査では許容応力度設計に関する指摘が5割を超え、10~50kW設備の保安管理状況調査では約3割が構造計算書等を確認できなかった。事故報告件数は令和3年度の対象拡大で増加し、令和5年度は報告対象の一部除外で減少しているため、単純な年次比較には留意が必要である。
資料は、設置者が事故原因を究明し保安を確保できるよう、製造事業者・輸入販売事業者や工事業者の協力を得る制度整備を示す。技術基準適合命令を受けた設置者の措置に関係事業者が協力せず支障が生じる場合、経済産業大臣が勧告し、正当な理由なく従わない場合は公表できる仕組みを設ける案である。関係事業者への報告徴収・立入検査、製造事業者等へのNITEによる立入検査、現地で検査困難な設備の提出命令も可能とする方向である。
新設の太陽電池設備には、出力規模にかかわらず、土木・建築の専門性を持つ第三者機関が工事前に構造基準への適合性を確認する仕組みを設ける方針である。民間認証や規格を用いた標準化も進め、既設設備でもリパワリング等で構造安全性に影響する変更を行う場合は対象とする。出力規模に応じた既存の届出・自主確認等の枠組みは維持しつつ、第三者確認を加える構成である。
既設設備は保安管理状況調査、現地調査、立入検査を強化する。土砂災害警戒区域や斜面上の設備、構造計算書がない設備などを優先し、必要に応じ補修計画の策定・実行、再点検を指導して継続的に確認する。保安講習会で補修方法や点検を周知し、相談窓口も整備する。設置者には調査・講習に加え、注意喚起、点検奨励、情報提供、スマート保安、サイバーセキュリティ等を通じた保安力向上を促す。
第7次エネルギー基本計画の見通しでは、2040年度の発電電力量に占める太陽光は23~29%、風力は4~8%であり、ペロブスカイト太陽電池約20GWの導入、洋上風力30~45GWの案件形成を見込む。ペロブスカイトは軽量・柔軟で設置形態が多様化するため、NEDOガイドラインを荷重設計の参考として省令解釈の逐条解説に明記し、今後、技術基準の解釈で施工方法等を例示する。ガイドラインは設置場所等に応じて改定・拡充する予定である。さらに、太陽光・風力の高経年化を見据え、保安点検方法、洋上設備固有の劣化リスク、国際規格を踏まえた管理、スマート保安や人材確保について知見を蓄積・検討する。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「太陽電池発電設備等を巡る保安上の課題と対応の方向性」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/regional_symbiosis/index.html)をもとに当社作成
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