長期展望レビューでは、2050年の需要・電源の前提を置き、需要と電源の地域的な偏りの違いが系統増強方策に与える影響を複数シナリオで評価する案である。ベースシナリオに加え、電源立地地域への需要誘導が進展する場合と限定的な場合を設定する。これは増強規模の幅を評価するための分析であり、政策の是非を判断するものではない。
| シナリオ | 需要の地域配賦の扱い | 想定する偏り |
|---|---|---|
| 誘導が進展 | データセンターはGX戦略地域の議論等を踏まえて別途設定。半導体・水素製造・DACはベースと同じ | ベースより縮小 |
| ベース | 将来の電力需給シナリオの2050年・12,500億kWhケースを使用 | 政策誘導等で一定程度解消 |
| 誘導が限定的 | データセンターはベースと同じ。半導体・水素製造・DACは需要実績比率で配賦 | 偏りが継続 |
シナリオ間で配賦を変える需要は、データセンター、半導体、水素製造、DACである。その他の需要要素はベースシナリオと同じとする。配賦変更の対象電力量は、2050年想定値と供給計画の2035年度個別計上値との差分である。
需要の年間総電力量は、現行長期展望の算定方法で状況変化を反映した試算値12,447億kWhと同水準の、将来の電力需給シナリオの12,500億kWhモデル(2050年、送電端)を活用する案である。ベースシナリオのエリア配賦は、北海道610、東北1,020、東京4,350、中部1,850、北陸330、関西1,930、中国900、四国310、九州1,210億kWhである。ロードカーブは同シナリオの考え方を基本とし、水素製造・DACなど一部需要のDRを考慮する。
電源設備量は第7次エネルギー基本計画等を踏まえて設定し、原子力には最大限活用の方針を反映する。主な設備量案は太陽光260GW、陸上風力41GW、洋上風力45GW、水力等34GW、火力139GW、原子力37GW、蓄電池24GWである。電源のエリア配賦は各シナリオ共通とし、供給計画最終年度の設備量、接続契約申込済み電源、既存・建設中設備などを考慮する。
燃料費・CO₂対策コストの変更で石炭がLNGより高価となるメリットオーダーの変化を試算したところ、主に中部・関西のLNGが広域取引され、東京向きおよび中国・九州向きの潮流が増える傾向が示された。需要・電源などの前提も合わせて変えると、東京への需要配賦が約400億kWh増えることに伴い、東京向き潮流はさらに増加する傾向となった。いずれも増強前の連系線潮流の試算である。
ベースシナリオでは、再エネ(太陽光・陸上風力・洋上風力)の一部を需要比率で配置する場合や、蓄電池設備量を変える場合の感度分析を行う案である。また、将来の電力需給シナリオの再エネ設備量を用いた結果も参考として示す。同シナリオは長期脱炭素電源オークション等や電源開発の参考を目的とし、エネルギー基本計画等との整合を前提としないため、長期展望の基本前提とは区別される。
今回の整理をもとにシミュレーションを実施し、次回以降の委員会で状況変化が現行長期展望に及ぼす影響を示す予定である。第3次広域系統長期方針に向けた検討では、必要に応じ国の政策動向等を反映する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「広域系統整備に関する長期展望のレビューについて (シナリオの設定、需要・電源のエリア配賦)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/kouikikeitouseibi/)をもとに当社作成
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