本資料は、平成28年4月の小売全面自由化を踏まえ、公正取引委員会と経済産業省が示す「適正な電力取引についての指針」の案である。独占禁止法・電気事業法上問題となる行為と、競争を促すため望ましい行為を具体化し、市場参加者が自主性を保ちながら取引できる環境を整えることを狙う。個別案件は市場・取引の実態に即して判断し、網羅的な事前確定はできないため、必要に応じて指針を見直すとしている。
背景には、旧一般電気事業者が区域ごとに高い小売シェアと発電設備を持ち、新規参入者が送配電網や卸電源に依存する構造がある。小売自由化後も、連系線容量、区域ごとの託送・需給調整、卸取引の限定性などにより、当面は区域単位の競争や既存事業者の有力な地位が続く可能性が示されている。
一般送配電事業者には、自社・グループ内の小売・発電部門と他社を同条件で扱うことが求められる。託送料金の算定根拠の説明、託送収支資料の閲覧、統一的な社内ルールの公開などが望ましい。一方、託送業務で得た他社の電源・需要情報を営業や取引に使うこと、系統接続・給電指令・情報開示・停電対応・託送料金メニュー等で差別することは、停止・変更命令の対象となり得る。
情報遮断のため、託送業務の窓口を小売部門から分け、関連情報の保管・共有、人事交流を管理し、社内規程と管理責任者を公表することなどが望ましい。送電事業者の振替供給にも、情報の目的外利用禁止と差別的取扱い禁止が準用される。連系線の整備・容量管理や系統接続受付を担う広域機関についても、公正・適確な業務運営が必要である。
自家発電設備の系統連系では、技術要件を満たし、協議窓口を送配電部門と明確化して情報を管理すること、連系条件や逆潮流の扱いを公平に説明することが望ましい。導入・増設の阻止や、自家発電設備を持つ需要家への不利益の強要は問題となり得る。
オール電化を巡っては、一般送配電事業者が技術上の正当な理由なく、選択を条件に供給設備や工事を差別することが問題となる。みなし小売電気事業者の普及宣伝は社会通念上の範囲なら問題とならないが、過剰な宣伝費や社宅等に使わない不動産の取得費を経過措置料金の原価に算入し、需要家利益を損なう場合は、会計整理違反や認可申請命令につながり得る。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「適正な電力取引についての指針(案)」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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