対象は、現在週間取引の一次~三次①および複合商品である。資料は2026年度の前日取引化を目指し、国や一般送配電事業者と詳細検討を続ける方針を示す。前日化は決定済みの実施ではなく、実現を目指す方向性である。調整力提供者へのヒアリングでは、週間・前々日取引より前日取引の方が、需要・再エネの予測精度向上による応札量増加と、卸電力市場の実績価格等を反映した応札価格の適正化に効果が高いとの回答が多かった。スポット約定結果を使った連系線利用枠の拡大も期待される。
前日化により応札不足が解消し、市場調達が進む場合の便益は年90~100億円と試算され、改修費用100~150億円を約2年で上回る。前日取引の実施期間は少なくとも2.5年以上との見込みから、短期間で終わる場合も含め社会全体に有益と評価され、2026年度を目指す方針の根拠とされた。試算は応札不足解消や広域調達による費用低減を前提とする。
| 課題 | 論点と現時点の整理 |
|---|---|
| 広域予備率 | 週間・前々日では未確定の卸市場取引を想定計上する一方、ΔkWは確定した週間調達分のみ計上する不整合がある。取引前の調整力が計上されず予備率が低く出るため、調整力等委の予備率見直しと連携する。 |
| 電源起動 | 前日約定後に当日0時を目標とすると起動可能なリソースは約6割、朝10時を目標とすると約9割との整理である。残るロング機の起動確保が課題であり、通知方法や予備率の整理と合わせ、同時市場を見据えた電源起動制御も中長期で検討する。 |
| 調達量判断 | 週間調達後の追加調達から、前日に1σまたは3σ相当の調達量を初めて決める形へ変わる。予備率の算定方法次第で過調達・調達不足の双方が起こり得るため、課題①の整理を踏まえる。 |
| 連系線枠 | 複合市場(一次~三次①等)と三次②市場が同じ前日断面で連系線空容量を扱う。並列処理は事前配分により容量を使い残す可能性があり、逐次処理は枠を最大限使えるため、処理時間に問題がなければ優位と整理。先行市場は複合市場、後続は三次②市場とする案に合理性がある。 |
| 応札商品の偏り | 事業者が同時に二市場への応札先を選ぶため、偏りにより落札量が減る懸念がある。先行市場で落札されなかったリソースを後続市場にも使う仕組みが対策案だが、システム改修が2026年度に間に合わない可能性があり、暫定策も検討する。 |
課題①・②・④は冬季に向けた短期対策を早期に整理し、冬季実績を踏まえて中長期の恒久対策を検討する。課題③は予備率の扱いに依存するため、その整理後に対応方針を詰める。各課題は国、調整力等委、一般送配電事業者などと連携して検討する。
前日化の実現には市場設計だけでなく、予備率を介した発電・小売・一般送配電事業者へのシグナル、起動に時間を要する電源への対応、二市場の連系線枠配分とシステム処理が関係する。いずれも本資料では検討課題または案であり、具体的な方式・実施可否は未確定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2026年度の前日取引化に向けた課題整理について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
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