日冷工とERAは、エコキュートのDR活用を、既存の仕組みを使いやすく導入コスト・速度面で進めやすい経済DRから検討する方針で合意した。経済DRでは需要家・アグリゲーター・小売電気事業者が直接契約し、参加者への継続的なインセンティブを設ける。機器を束ねて制御し、DR要求量の誤差はアグリゲーター等が吸収する想定である。
| 論点 | 経済DRでの整理 | 需給調整市場での課題 |
|---|---|---|
| 制御精度 | 現状の消費電力予測精度で対応可能。個別制御か束ねる制御かは各社判断 | 指令値に対して±10%以内が必要 |
| 消費電力の計量 | 受電点での計量で運用可能。特例計量器は必須ではない | より正確な計量が必要となる |
| 要件・機能 | DR可能量の送信と現在消費電力の送信を基本とし、エネルギーシフトコマンドの活用をERAと継続検討 | DR要求量への対応、制御機能や計量の精緻化などを実証も重ねて検討 |
日冷工の修正案では、経済DRに最低限必要な機能と、既存のエコネット対応やERAとの協議を踏まえて見直す機能を整理した。個体識別情報の保有・確認、セキュリティ強化も要件案に含めるが、通信プロトコルとセキュリティの具体化は今後の課題である。需給調整市場への対応は確定していない。
DRready対応の可否を需要者が判断できるよう、JRA規格化と自己適合宣言書の発行を検討する提案である。実環境でDRシフト量を測るのは評価工数の面で難しいため、JIS C 9220の給湯モード試験を流用し、評価モードでDRシフト率50%以上を確認する案を示した。通信仕様は日冷工単独での規格化が困難として、他業界との連携を想定する。
各社の開発時期が異なるため、定量的な目標出荷台数比率は設定せず、2030年度ごろの市場導入を目標に進める。資料の工程案では、仕様検討・プレ評価、規格化検討を経て、2028年3月(予定)のJRA規格制定、その後の開発を経て2030年度に市場導入、2031年度以降に市場拡大を見込む。
経済DRの第1段階は、既存のエネルギーシフト制御を流用し、追加部品を避けるなど、開発投資と製品コストの抑制を目指す。一方、サービス拡大に応じたクラウド運用費用や、セキュリティ対応に伴う通信モジュールの高性能化は想定されている。第2段階の需給調整市場対応では、上げ・下げDR向けの制御構築、消費電力の予測・計測精度向上、束ねる制御などが追加で必要となり、開発・製品コストの増加が見込まれる。いずれの段階も、接続数や通信頻度、クラウド処理能力に応じた運用費用が生じる。
今後の検討事項は、①メーカー独自プロトコルを含む認証方法、②サイバーセキュリティ要件への適合、③DR対象とするタンク容量の範囲である。通信については、工業会ガイドラインと自己認証を設け、独自プロトコル利用時には機器等がゲートウェイやDRサービサーとマシンリーダブルな形式で通信できることを確認し、接続テスト済みサービサーを登録する案が示された。セキュリティは改定後のERABサイバーセキュリティガイドラインを参照する予定だが、各社の適合可否検討とエネ庁との連携が必要である。タンク容量が小さい機種ではシフト可能な湯量が限られる可能性があり、対象範囲や適切な容量は未決定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「DRready 勉強会(第3回)資料」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/dr_ready/index.html)をもとに当社作成
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