先渡市場の価格ヘッジ機能を高めるため、清算価格をシステムプライスからエリアプライスへ変更し、市場範囲と清算範囲をエリア単位にそろえる案(パターン③)が提案された。市場を全国一つにして清算価格だけをエリア別にすると、市場間値差の補填が必要となり、JEPXに損失が生じる可能性がある。エリア単位ならその補填を要しない一方、入札が分散し、匿名性が低下する場合がある。
市場区分は、北海道の取引量が少なく単独市場では流動性が下がる可能性があること、過度な細分化は匿名性を損なうとの事業者意見を踏まえ、当面は次の2市場とする案である。
| 市場 | 対象エリア | 清算価格の案 |
|---|---|---|
| 東日本 | 北海道・東北・東京 | 約定量が最大のエリアを基準とし、直近は東京エリアプライス |
| 西日本 | 中部・北陸・関西・中国・四国・九州 | 約定量が最大のエリアを基準とし、直近は関西エリアプライス |
基準価格は取引量を踏まえて一定周期ごとにJEPXが判断・公表する案である。入札時には各市場内でエリアを選択する。設備を持たない地域の市場で売り入札することの可否は、現物市場としての位置づけや他制度との整合性も踏まえ、必要に応じて検討する。市場区分も、市場分断や取引量の推移に応じて見直す余地を残す。
約定方式は、まずエリアプライスへの変更を優先し、当面は現行のザラバ方式を維持して、変更後に流動性への効果を検証する案である。ザラバ方式は気配値を見ながら価格を調整できる一方、常時の板確認が必要で新規参加者には難しく、匿名性にも課題がある。シングルプライスオークションは入札を集約して約定しやすくなる可能性があるが、システム導入の費用と時間を要するため、導入要否は清算価格変更後に改めて検討する。
手数料は現状、商品によらず1約定あたり1万円であり、少量取引ほど単位当たり負担が大きい。例えば週間・昼間型商品を1,000kWh取引する場合は20銭/kWh相当で、スポット市場手数料も別途かかる。海外取引所の水準、スポット市場とのバランス、利用実態を踏まえ、活性化までの当面、引下げや料金形態の見直しをJEPXに依頼する案である。具体的な水準・形態は未確定である。
取引量の増加を見込み、JEPXの財務健全性と参加者負担の両面から預託金を見直す必要があるとの整理である。現状は商品期間にかかわらず、最新約定価格と約定価格の差額を預託金としており、月間・年間商品では、参加者が支払能力を失った場合にJEPXが最大約1年分の取引金額のリスクを負う。海外事例やJEPXの意向も踏まえて検討する。
バランス停止電源等の入札促進策として、最低出力分などを部分約定させない「全量約定を条件とした売入札」が提案された。ただし、システム改修が必要であるため、事業者へのヒアリング後に導入可否を検討する段階である。
清算価格・市場範囲の変更は早ければ8月を目途とする。手数料見直しも可能な限り同時期を目指し、海外事例とJEPXの検討内容を踏まえて次回以降の会合で協議する。預託金は流動性も考慮し、中長期的な見直しとする。約定方式は清算価格変更後の流動性を確認して早期に検証し、全量約定条件付き売入札は必要性や事業者意見を踏まえて検討する。いずれも本資料では提案・検討方針であり、導入済みの決定事項ではない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第29回 制度設計専門会合 事務局提出資料:~先渡市場の活性化について~」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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