資料は、法的分離に伴う行為規制について、制度設計専門会合での検討内容を示すものであり、記載の多くは省令等に向けた提案・案である。一般送配電事業者には、送配電業務の情報がグループ内の発電・小売事業者等へ流出しないよう、建物の物理的隔絶や入室制限、共用システムのアクセス制限、情報管理規程・責任者の整備、従業者教育を求める案である。加えて、託送供給等業務に関する取引・連絡調整の記録保存、監視部門の設置と監視、取締役会への報告を求める案が示された。中立性確保の法令遵守計画を策定・実施し、効果を定期評価して必要に応じて見直すことも提案されている。改正法案上、講じた措置は毎年、経済産業大臣へ報告する仕組みである。
社名・商標では、一般送配電事業者とグループ内発電・小売事業者が同一視されるおそれのある表示を禁じる考え方である。社名は、送配電会社がグループ名を使う場合、「送配電」「ネットワーク」等、送配電事業者と分かる語を加えることを条件に許容する案である。発電・小売会社による旧一般電気事業者名の継承は、ブランド力を失わせることまで法的分離が求めていないとの考えから、禁止不要とする論点が提示された。商標は送配電会社によるグループ商標単独使用を認めず、独自商標との併用時のみ許容する案である。目立たない場所での使用や既存商標の変更に伴う経過措置は論点として残る。広告・宣伝では、送配電会社によるグループ発電・小売の優遇、また発電・小売側による送配電会社の信用力・ブランド力の利用を禁じる考え方である。
送配電から発電・小売等への委託は、中立性を損なう三つの経路、すなわち送配電固有情報の利用、受託者の裁量による競争条件への影響、公募等を経ないグループへの収益機会の集中で判断する案である。いずれにも該当しない委託は例外として認め、該当しても災害復旧など頻度が極めて低い場合は内容・頻度を総合判断する。送配電事業者の子会社等への委託も例外として認める案がある。不当な利益移転は、別途、取引条件規制で防ぐ整理である。
発電・小売から送配電への業務受託は、送配電固有の情報・資源の不当活用等で成果を高める可能性、またはグループ内外で受託条件に差を設ける可能性を判断軸とする。いずれにも該当しないものを例外とし、災害復旧等の低頻度案件は総合判断する案である。最終保障供給・離島供給は原則公募としつつ、緊急の必要があり、公募実施までの極めて短期間に限る委託を例外とする案が示された。
グループ内取引の「通常の取引の条件」は、グループ外の会社と同種取引をする場合に成立する条件と同等かで判断する案である。取引は多様なため、具体的な類型基準は事前に定めず、監視や相談を通じて必要な事例を整理する。規制対象の「特殊の関係のある者」には、グループ内発電・小売事業者等の子会社・関連会社と主要株主を含め、別会社を使った迂回取引も対象にする案である。
禁止対象とする兼職は、中立性阻害を誘発する二類型である。第一は、送配電側で競争上参考になる非公開情報を得られる者が、発電・小売側の意思決定に関与する兼職である。第二は、発電・小売の重要な意思決定に関与する者が、送配電の個別業務を担う兼職である。取締役等の例外は、送配電側で情報取得と個別業務への関与を防ぐか、発電・小売側で意思決定への関与を防ぐ仕組みが確保される場合に限る案である。規程、システム上のアクセス制限、議事録・メール等の保存確認を含む監視・検証体制の整備と運用が想定され、仕組みが十分でなければ例外に該当しない。従業者も同じ二類型に当たる者を禁止対象とする考え方である。兼職者がいる場合、事業者は兼職の内容・必要性、阻害行為が起きない根拠、予防策と実施状況(年1回程度)を監視等委員会へ事前説明し、対外公表する案が示された。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「法的分離にあわせて導入する行為規制の詳細(これまでの検討内容)について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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