2022年4月の法的分離開始に向け、ガス導管事業者の中立性を確保する行為規制について、省令で定める詳細を検討する資料である。導管部門と小売・製造部門の兼業を禁じる対象は、導管規模等の政令要件を満たす事業者であり、2015年の報告書は「導管総延長の全国シェアが概ね1割以上」「複数事業者のLNG基地が接続」の両方を基準として示した。特別一般ガス導管事業者向けの法的分離に伴う規制に加え、全一般・特定ガス導管事業者にも禁止行為等が及ぶ。特別特定ガス導管事業者は現時点で想定されず、詳細検討の対象外とする案である。
| 規制領域 | 主な検討事項 |
|---|---|
| 人事・兼職 | 兼職例外、重要業務に従事できない従業者、人事交流規範 |
| 業務の受委託 | 導管事業者が受託・委託できる例外業務 |
| グループ内取引 | 通常の取引条件の判断、規制対象となる特殊関係者 |
| 社名・商標・広告 | 同一視や信用力・ブランド力の利用を防ぐ基準 |
| 情報管理体制 | グループ会社との建物・システム共用基準等 |
資料は、導管事業者の信用力・ブランド力をグループ内の小売・製造事業者が利用し、競争上有利になることを防ぐ規律を提案し、会合で意見を求めている。広告・宣伝等は全導管事業者等を対象とし、①導管事業者がグループ内小売・製造事業者を有利にする広告をすること、②グループ内事業者が導管事業者の信用力・ブランド力を利用して自らを有利にする広告をすることを禁止する案である。導管事業者とグループ会社の共同営業・広告も、導管側の信用力・ブランド力を活用する目的であれば禁止する考え方が示される一方、グループ関係を示すだけの広告は許容し得るとされる。
法的分離対象の特別一般ガス導管事業者については、グループ内小売・製造事業者と同一視されるおそれのある社名を禁止する案である。ただし社名に「導管」「ネットワーク」等を含め、導管事業者と分かる場合は、グループ名称を含んでも禁止対象としない考え方である。商標は同一視のおそれがあるものを禁止し、グループ商標は独自商標と併用する場合に限り認める案である。外部から見えない施設や目立たない刻印等は規制対象外とする案も示された。これらは資料時点の提案であり、決定事項ではない。
不適正な利益移転を防ぐ取引規制では、グループ会社以外と同種取引をした場合に成立する条件と同じかどうかを、「通常の取引条件」の判断基準とする案である。対象取引は多様なため、具体的基準は一律に定めず、監視や事業者相談を通じて整理が必要な事例が生じた段階で改めて議論する提案である。
規制対象の「特殊の関係のある者」は、迂回取引による利益移転や導管事業者への影響力拡大を防ぐため、グループ内小売・製造事業者等の子会社等、関連会社、主要株主を含める案である。子会社等・関連会社は会社法等の定義を用い、主要株主は銀行法上の主要株主基準値を参考にする。やむを得ない事情がある取引は、事前に経済産業大臣の承認を得た場合に限り例外となる。
改正ガス事業法の施行日は2022年4月1日である。資料のスケジュール案では、2019年9月に会合で議論を開始し、2020年3月に行為規制の詳細を決定、同年6月に省令等を制定する。その後、各事業者が業務フローや組織体制を整え、必要に応じてシステムを改修して施行に備える。法的分離の対象外事業者についても利益移転防止は重要とされ、託送収支計算書の正確性・適正性を事業監査等で確保する方針である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「ガス導管事業者の法的分離に伴う行為規制の検討について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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