需給調整市場への参加と競争を促すため、落札結果などをエリア横断で一覧できる形で公表し、約定処理当日の17時頃を目途に公開する案である。公表項目は募集量、応札・落札量と件数、落札価格(最高・最低・加重平均)、連系線確保量と上限量などで、電源の属地別・TSO別、時間帯別・商品別に整理する。2021年時点の対象は三次②で、3時間ブロック別である。電源種別の公表は競争への影響に留意するとしている。
三次②の広域調達・運用開始後、調整力の活用に連系線容量が必要となる一方、容量を先に確保しすぎると、その後の時間前市場で使える容量が減る。このため、時間前市場に残す容量αと三次②への影響を合わせた社会コストが最小となるよう上限を設定する考え方を提示した。
三次②向け確保上限 = スポット市場後の連系線空容量 − 時間前市場向け確保量α
2021年度の上限は、直近1年間の実績を用いて試算し、2020年度末までに本会合で議論・決定する提案である。2022年度以降は、三次②や時間前市場の状況変化を踏まえ、必要に応じて設定方法を見直す。試算では、時間前市場向け確保量を「平均+3σ」とした場合と「最大値」とした場合を比較した。前者では三次②への影響額が約5.7億円、後者では約23.2億円となり、時間前市場への影響額は前者の条件で約11.7億円と試算された。これらは2018年度実績に基づく参考値であり、2021年度の確定値ではない。
試算は2018年度実績を用い、時間前市場向け確保量を増やすほど時間前市場への影響が小さく、三次②への影響が大きくなるという関係から、両影響額の合計が最小となる量を求める構成である。三次②側では、ΔkWの電源持ち替え費用とkWhの広域運用費用を算定し、時間前市場側では、確保量を超える取引が市場分断で高価な電源に差し替わると仮定して価格差から影響額を推計した。簡便化のため、確保量超過時の取引をゼロとするなどの仮定を置いている。
ΔkWの試算は持ち替え費用を中心に計算しており、起動費、熱効率低下、揚水費用、逸失利益などを網羅したものではない。したがって、試算額は2021年度以降の市場価格を示すものではない。時間帯別の時間前取引量の平均+3σに大きな差が見られなかったため、αは時間帯によらず一定量とする考え方である。
資料は情報公表と連系線容量上限の案・試算を示す一方、市場支配力を持つ事業者への価格規律は次回以降の検討事項としている。検討対象は、調整力向け電源の合理的な選定、ΔkW価格の合理的設定、kWh価格の限界費用ベースでの設定である。具体的な規律は未決定であり、事業者の応札意欲を損なわない配慮も必要とされる。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「需給調整市場における情報公表及び三次調整力②の連系線容量確保に係る試算について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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