2021年度以降の需給ひっ迫時補正インバランス料金について、事務局は算定に用いる「上げ余力」を「補正料金算定インデックス」と呼び、広域運用エリアごとに算定する案を示した。需給ひっ迫時に不足インバランスが生じさせる追加的な社会的コストを料金に反映するための指標であり、一般送配電事業者等が実運用で用いる予備率とは算定上の目的が異なる。
指標は、各コマの「(広域エリア内の供給力-広域エリア需要)÷広域エリア需要」で算定する。需要は、一般送配電事業者がゲートクローズ時点で想定する値などを用いる案である。連系線が分断した場合は、分断後の広域エリアごとに算定する。
補正料金算定インデックスでは、通常の予備率と異なり、調整水力の供給力を対象コマ単位で最大限利用できる量に基づいて算定する。調整水力は、設備の最大出力と「そのコマで調整力として使える貯水量÷3時間+発電計画値(BGと共用の場合)」の小さい方を計上する案である。3時間はピーク時間に貯水量を使い切る想定であり、下池制約も考慮する。貯水式・調整池式水力は、下池制約等を考慮したうえで設備の最大出力のみを用いる案も示された。
| 電源 | インデックスへの計上案 |
|---|---|
| 起動並列中の火力等(電源Ⅰ・Ⅱ) | 最大出力 |
| 調整水力(貯水式・調整池式、揚水) | 最大出力と貯水量等に基づく値の小さい方 |
| 電源Ⅲの火力・原子力・水力等 | 発電計画値。発動済み電源Ⅰ’・緊急確保自家発は含めない |
| 太陽光・風力 | 気象予測に基づく出力想定値 |
各一般送配電事業者等の予備率は、一定期間の需給バランスを踏まえて調整水力を配分するため、計画停電等の判断に用いる。一方、この料金用指標は、対象コマで不足インバランスが必要とする追加対策の度合いを反映するよう、調整水力の貯水量をより直接的に扱う案である。
電源Ⅰ’や緊急確保自家発・DRが稼働した場合、そのkWh価格を通常インバランス料金に反映すれば電気の価値を表し得る。しかし、これらは指令から応動まで時間がかかり、数時間運転が続くため、全コマでメリットオーダーに沿うとは限らない。緊急確保自家発は価格が後日確定する場合もあり、料金確定の遅れや、需給が緩和した時間帯の価格として不適切になる懸念がある。
対応案は、①原則としてkWh価格を通常料金に反映し、需給対策上必要な発動でないコマでは除外する方法、②価格を引用せず補正料金カーブで代替する方法である。事務局は、①は一定の仮定による価格設定などの具体化が2021年度までに困難であること、2024年度の容量市場導入後に電源Ⅰ’の運用変更も予定されることから、当面は②とし、将来的に①を志向する案を示した。
②では、電源Ⅰ’や自家発等を稼働させなかった場合に指標がどこまで低下したかを基準に補正料金を算定する。このため、料金算定指標の供給力には、発動済み電源Ⅰ’や緊急確保自家発を含めない。
補正料金算定インデックスと実運用上の予備率は、設備構成や運用方法の違いにより乖離し得る。例えば、予備率が約3%でも指標が8%以上となる場合、節電要請や計画停電に関する情報公表・説明に影響する可能性が指摘された。事務局案は、前日や当日朝には予備率の予測値を公表し、インデックス予測値は公表せず、ゲートクローズ後速やかに補正インバランス料金を公表する運用である。
今回の算定方法は提案段階であり、確定した制度ではない。今後、過去の需給ひっ迫実績を用いた料金試算を提示し、算定方法を検証・議論する。広域機関では、広域的な予備率が8%未満と見込まれる場合を需給ひっ迫のおそれの基準とし、計画停止の変更・バランス停止機の起動等を行い、それでも8%未満の場合は発動指令電源を発動する整理が示されている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「2021年度以降のインバランス料金の詳細設計等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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