東京中部間連系設備の増強では、工事費が増額した後も、事業実施主体である電源開発ネットワーク(電発NW)が佐久間東幹線(山線)他増強工事を着実に進める方針である。これは検証を踏まえた今後の対応であり、資料は工事費の具体的な増額幅や新たな費用負担を示していない。
| 判断の根拠 | 資料が示す状況 |
|---|---|
| 主目的 | 東日本大震災を踏まえ、災害・事故による供給力低下に備えるセキュリティ強化である。広域取引の拡大による便益も検討余地があるが、主目的とは区別されている。 |
| 需給ひっ迫時 | 連系設備は最大限活用されており、その重要性が増している。 |
| 平常時 | 東京中部間で市場分断が多く、増強の価値は引き続き高いと整理されている。 |
大規模災害時の供給維持に関する過去の検証では、当初の需要想定に基づく試算で、現行120万kWから90万kWを増強し、210万kWとする必要性が示された。東日本大震災の需要減少・供給力低下・短期復旧の実績を織り込んだ別の検証では、必要な連系線増強量は東日本227万kW、中西日本303万kWとなり、少なくとも300万kW程度が必要とされた。これらは前提の異なる過去の検証結果である。
近年は電源新設がある一方、非効率火力の廃止も進んでいる。補修時期の調整やkW公募による供給力確保を行い、安定供給に必要な予備率を維持している状況であり、資料は連系設備の増強により供給力を広域で活用する必要性を指摘する。
2020年度冬期、2021年度3月下旬、2022年度6月末に電力需給ひっ迫が発生した。特に2021年度3月22~23日は、福島沖地震による電源停止と東京東北間連系設備の運用容量低下、3月として異例の低温による需要増が重なり、震災後初の需給ひっ迫警報が発令された。東京中部間設備は180万kWまで活用され、マージン利用や作業調整による拡大も行われたが、東北・東京エリアの必要供給力を確保できなかった。
2022年4月1日から2023年3月15日までの東京中部間連系設備では、16,752コマ中5,925コマ、約3分の1で市場分断が発生した。分断発生コマにおける市場間値差の平均は7.88円/kWhである。資料はこの実績を、平常時にも増強価値が高いとする判断の根拠に位置づけている。
なお、予備率の推移表は厳気象H1需要に対する各エリアの実績を掲載し、2018年度以降は電力融通を織り込む手法に変更した旨を注記している。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「「東京中部間連系設備に係る広域系統整備計画」佐久間東幹線(山線)他増強工事の工事費増額に関する検証を踏まえた今後の対応について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/kouikikeitouseibi/)をもとに当社作成
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