本資料は、需給調整市場の応札不足対策として、市場外調整力(起動済み電源に残る自然体余力)を募集量から控除する可能性を検討したものである。2024年4月~2025年1月の実需給データでは、余力活用契約を結ぶ火力電源の自然体余力が9エリアすべてで確認された。H3需要に対する1σ値は0.3~2.5%、平均値は2.2~7.4%である。ただし、この全量を控除対象とする決定はされていない。
控除には、余力が「調整力として機能する」ことと「GC時点で蓋然性高く存在する」ことが必要である。過度な控除は、追加起動によるコスト増や、起動が間に合わない場合の調整力不足につながり得る。
中部エリアの先行ヒアリングでは、自然体余力の大宗を「契約要因」が占めた。小売との相対契約で通告変更権の行使期限がGC1時間前であり、週間・前日取引時点では余力が確定しないため応札できず、需要が下振れするなどしてGC時点に残る余力である。調整機能を持ち、実需給で残存する蓋然性があるとして、契約変更までの期間は控除対象とすることが適切との整理である。
一方、発電機の出力変化率が商品要件を満たさない「要件起因の入札制約」は、実需給で調整力として活用できないため控除対象外とされた。中部の自然体余力全体は1σ値309MW・平均842MWであり、要件起因分を除いた契約要因の控除対象は1σ値304MW・平均718MWと試算された。この整理は2025年度取引を対象とし、相対契約の更新や前日取引化で余力が変わる可能性がある2026年度以降は再評価が必要である。
三次②では、2024年6月の募集量削減と7月の効率的調達(市場で1σ相当を調達し、必要時に余力活用で追加確保)により、募集量が圧縮され、未達率が改善した。一次~三次①は募集量見直しが未実施で、応札不足が続いている。
自然体余力には、商品ブロック時間や週間取引などの制度要因も影響し得る。三次②は2025年度に取引時間が30分化され、一次~三次①は2026年度に取引時間30分化・前日取引化される予定であり、これらの制度要因による余力は変更後に減少・消失する可能性がある。また、起動費の事後精算は2025年度取引から適用する方向が示され、応札を促す要素となる見込みである。
中部の結果を他エリアにそのまま当てはめることはできず、各エリアの発電事業者に、余力が応札されない要因、商品要件への適合性、実績・将来量の定量化方法を調査する方針である。その上で、控除対象商品、要因・商品別の控除量算定方法と算定単位、開始時期・期限を引き続き検討する。特定エリアだけで始めると隣接エリアの価格に影響する可能性があるため、全エリア同時期の開始が望ましいとの考えが示されているが、控除の実施自体や具体的方法は未決定である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「市場外調整力の控除について(その1)」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/jukyuchousei/)をもとに当社作成
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