2025年度に締結された単年・長期・期中卸を中心に、卸売プロセス・契約結果と、小売価格に調達費用が反映されているかを評価した案である。評価記号は、◎が「現時点で内外無差別が担保」、○が「合理的な理由のない差別事例は確認されず」、×が「合理的な理由のない差別事例を確認」を表す。したがって○は、内外無差別が担保されたとの評価ではない。
| 評価案 | 対象エリア | 判断の要点 |
|---|---|---|
| ◎ 現時点で担保 | 北海道、東北、北陸、関西、中国、四国、沖縄 | 卸売プロセス等の重要項目を確認し、小売価格と調達価格の逆転も原則確認されなかった。 |
| ○ 差別事例は確認されず | 東京、中部 | 東京はJERAの発意電源に紐づく既存契約の条件改善が確認できず、中部は中部電力とミライズ間の既存長期契約が継続している。いずれも現時点で担保とは評価しない案である。 |
| 評価未確定 | 九州 | 九州電力の卸売プロセスには内外無差別な取組が確認された一方、26年度受渡しに向けた売れ残り量を踏まえ、評価を確定しない案である。 |
東北電力は26年度受渡しの単年卸で、前年度に問題とされたエリア内需要計画による購入量上限を撤廃した。東京電力HD・RPはグループ内小売向けに電源を確保せず、グループ内外を対象に単年卸を入札販売した。JERAも既存の長期契約を25年度末に終了し、単年・長期卸でグループ内外に同条件で販売したが、発意電源に紐づく契約の条件改善は確認されず、総合評価は○とする案である。中部電力ミライズ向け既存長期契約は継続し、当該契約の一部解除を前提とした募集にはミライズが参加していない。九州は26年度期中の販売過程・結果も確認し、2026年秋頃に再評価する案である。
第9回フォローアップの指摘に対し、購入量上限の撤廃、与信補完手段の拡大、卸販売スケジュールの周知強化などの対応が進んだ。アクセスログ等による情報遮断、社内外で同じオプション条件を設定していること、入札・相対交渉・一律価格販売における手続と契約結果も確認され、既存長期契約を除き、社内・グループ内小売向けに供給力を確保する事業者は確認されなかった。発意電源に紐づく既存契約は過去の締結過程を遡って評価しないが、現行条件がグループ内に有利なら◎とはせず、契約条件や卸売量などを踏まえて総合判断する扱いである。
24・25年度実績では、確認対象の各社で小売価格が調達価格を上回っていた。26年度計画では関西電力で逆転の可能性が示され、市況を踏まえた販売活動中とされた。他の一部事業者からも燃料・卸市場価格の上昇幅次第で逆転し得るとの説明があり、次年度は26年度実績を確認し、逆転があれば改善検討と根拠も確認する案である。
2026年度見積りでは、旧一電等全体の供給力は25年度実績を下回る一方、社外・グループ外向けの相対卸は増える見込みである。電力量ベースの相対卸は25年度の517億kWhから26年度見積りの1,249億kWhへ増加する一方、社内・グループ内向けは4,919億kWhから2,950億kWhへ減少する。ただし、集計は2026年5月時点で、以後に契約見込みの26年度期中卸を含まない。
新電力アンケートは対象51社のうち30社が回答した。意見・要望として、年間スケジュールの早期公表、複数回の募集、最低価格・募集量・結果の開示、商品や契約条件の柔軟化、長期卸の拡充、容量確保契約金の控除額や与信基準の透明化などが挙がった。これらは要望であり、個々の懸念が差別の確認に直結したものではない。調査で寄せられた懸念は各社に確認し、スケジュールや情報遮断等で問題は確認されなかったとする一方、今後もアンケートを継続する。
JERAと東京電力EP、中部電力ミライズの間にあったコミットメント以前からの既存長期契約は25年度末に終了した。過去の会合での整理を踏まえ、東京電力EPと中部電力ミライズの卸売は本フォローアップ以降、原則対象外とする。ただし、両社が実質的に発電事業者と同様に差別的卸売の主体となる実態が確認されれば、対象とする検討が必要である。
25年度のオフサイトPPAは5社で実施された。中部電力、JERA、関西電力、四国電力の新設電源案件は需要家との紐づけが確認され、評価対象外とする案である。九電みらいエナジーの既設電源案件は、募集公表、需要家による小売指定、情報遮断等を確認し、内外無差別が担保されていると評価する案である。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「現時点における旧一般電気事業者及びJERAの内外無差別な卸売の評価結果(案)等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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