本資料は、2040年・2050年の全国電力需給を複数のモデルシナリオで示すための詳細報告書である。シナリオは、国・広域機関・事業者が長期脱炭素電源オークションや計画的な電源開発を検討する際の参考・検証材料として作成され、エネルギー基本計画等との整合を前提としない。現時点で確定した将来予測ではなく、幅を持つ想定であり、原則5年ごとに見直す。
需要18要素・供給力12要素について、電力中央研究所、RITE、デロイトの3機関がHigh/Middle/Low想定を作成し、業界団体・実務者等計30社の意見聴取を経てモデルケースに整理した。ロードカーブでは、要素別需要、デマンドレスポンス(DR)、需要地併設型太陽光・蓄電池の影響も考慮する。需給バランスはkW・kWhで扱い、調整力の必要量等は別途検討対象である。
需要モデルケースは2040年に2ケース(9,000・11,000億kWh)、2050年に4ケース(9,500・10,500・11,500・12,500億kWh)を設定。供給側は再エネ、原子力、火力等に幅を持たせ、これらを組み合わせて2040年に4、2050年に16のモデルシナリオを設定する。本文先頭100ページではシナリオの枠組みと需要要素の分析が中心であり、需給バランスの最終的な過不足結果は示されていない。
| 要因 | 資料が示す実績・想定 |
|---|---|
| 基礎需要・省エネ | 2012~2019年度の電力需要は10%超減少。単位当たり需要も低下してきたが、家電の省エネ効果は伸びが鈍化。将来需要は世帯数、業務床面積、IIP等の前提に左右される。 |
| DX・ネットワーク | データ通信量は2017~2022年に年平均約30%増加。一方、世界ではデータ量の増加に比べ、効率改善等によりデータセンター電力需要の伸びは小さい。国内DCは2025年以降、半導体工場を含む新設需要が10年間平均約600MW/年と見込まれる。 |
| GX・産業構造 | 鉄鋼の電炉化・水素還元等は電力需要を増やし得る。自家発は製造プロセスの変更や燃料転換で減少・転換する可能性があり、系統需要への影響も生じる。水素製造は国内製造を検討対象とするが、資料では経済性から輸入水素が基本想定とされる。 |
| DAC | 回収方式や熱源によって電力需要が異なる。海外事業者の現状値では電力消費が160~450kWh/t-CO₂で、熱も電力換算で賄う場合は合計約1,400~3,000kWh/t-CO₂となる。 |
数値は各機関の前提や対象範囲に依存し、確定値ではない。たとえば、ネットワーク需要の2050年予測について、引用元自身が信頼性は高くないと留保している。また、水素の国内製造、産業の電化、自家発の廃止・転換、DCの効率改善などは将来需要を変える要因である。報告書全体では供給力、ロードカーブ、kW・kWhバランスを扱うが、提示された範囲だけから個別シナリオの充足・不足を判断することはできない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「報告書詳細版」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/shorai_jukyu/)をもとに当社作成
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