2020年度供給計画から、再エネの供給力評価は、特定時間の出力を保守的に見積もるL5値から、年間8760時間のEUEに基づく調整係数へ移行した。調整係数は、再エネ導入の有無による安定電源の必要量の差(安定電源代替価値)として算定し、需要と再エネ出力の相関も反映する。年間評価や容量市場との整合に利点がある一方、評価はkWhベースであり、時間ごとのkW需給や予備率を直接確認しにくい。
L5値は時間別のkW評価に使え、需給バランスを時間ごとに確認しやすい。しかし、需要との相関を反映できず、実績より低い出力を見込む傾向がある。2019年度夏季の全国最大需要時には、太陽光の実績が想定を1482万kW上回り、16~17時でも860万kW上回った。こうした差は、計画時の予備率を実績で過大にする要因となる。また、太陽光導入により需給が厳しくなる時間帯が昼間から点灯帯へ移るため、固定した時間断面の評価では不足を捉えきれない可能性がある。
| 評価方法 | 主な利点 | 主な課題 |
|---|---|---|
| L5値 | 時間別のkW予備率を確認できる | 実績との差が大きく、評価断面やL5値の適切性に課題。年間評価もない |
| 調整係数 | 8760時間の年間評価で、需要との相関を反映できる | 特定時間帯のkW予備率低下を直接評価しにくい |
資料は、調整係数の時間別評価の難しさを補う方法として、二案を比較した。案①は調整係数による評価にL5値での時間別予備率チェックを加える方法であるが、L5値の評価断面や適切性に関する課題が残るため、採用には慎重な検討が必要とされた。案②は、再エネ導入後のEUE分布に応じて揚水等を稼働させ、時間帯ごとの供給力不足量を均平化して予備率一定にできるか確認する方法である。
資料上の試算では、東北・北陸のエリア内揚水設備kWは不足するものの、東京から東北、関西から北陸への融通で不足を解消できると評価された。上池貯水量を満水の100%から70%とした場合も、融通により不足を解消できるとの結果である。これらは2024年度容量市場の諸元等に基づく試算である。
資料は、今後も調整係数を供給力評価に用い、補完対応案②を実施することを提案している。具体的には、調整係数の算出時に、揚水等によって各時間帯の供給力不足量を均平化し、予備率一定が可能であることを確認して結果を公表・報告する案である。これは委員会への提案であり、資料本文で正式決定とはされていない。
現状は揚水設備kWが十分であるとの評価だが、将来不足する場合は供給力不足量の軽減策を別途検討する必要がある。揚水の上池設定の初期条件や、蓄電池・DRを含む対象電源の選定も整理事項として挙げられている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「供給信頼度評価における再エネの供給力評価について」(電力広域的運営推進委員会)(https://www.occto.or.jp/iinkai/chousei_jukyu/)をもとに当社作成
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