本資料は、インバランス料金制度の暫定措置解除に向けた論点のうち、需給逼迫時の発電計画と容量市場との関係を整理し、関連情報の公表拡充を提案するものである。C値・D値や累積価格閾値制度の見直しについて、最終決定は示していない。
保守的な発電計画は、発電事業者がスポット市場等への販売を抑え、計画より多く発電して余剰インバランスによる収益を得る行動として整理された。旧一電・JERAには余剰電力の全量入札が強く求められ、容量市場のリクワイアメント対象電源には需給逼迫時の市場応札が求められる。また、余力活用契約の電源はゲートクローズ後の余力が調整力として指令・精算されるため、意図的な余剰インバランスによる収益獲得は困難との見解である。
一方、容量市場収入のない新電力の電源には、販売抑制が可能なものがあり、理論上は保守的な計画を作成し得る。ただし該当電源は限定的とされ、問題が生じた場合は事後監視で対応する考えである。発電事業者へのヒアリングでは、旧一電等は売惜しみを否定した一方、新電力からは、需給逼迫時に不足インバランスを避けるため売り入札をせず余剰インバランスを出す例が報告された。別の新電力は、意図的な収益獲得は問題であり、C値引上げとの因果関係はないとの見解を示した。東京エリアの2024年7月8日の分析では、補正料金発動時間帯に20%以上の余剰インバランスを生じた発電BGが412者中75者(約18%)あったが、確認された要因は供給指示や需要側不足の軽減であった。反復継続的に収益を得る目的でインバランスを発生させる行為は、制度趣旨に反し問題とされる。
容量市場は実需給の4年前を基本に必要供給力を確保し、必要に応じて1年前に追加オークションを行う。需給逼迫時には容量市場のリクワイアメントが発電側の供出を促し、インバランス料金が小売側の需要計画精緻化と調達を促す、供給側・需要側の両輪で対応する設計である。通常、確保した電源が稼働し各主体が適切に行動すれば、想定外の事象がない限り広域予備率は安定し、補正インバランス料金の上昇は想定されない。
電源トラブルや需要予測の大幅なずれなどで予備率が一時低下した場合、一般送配電事業者の追加供給力対策で回復が見込まれる。その対策費用を料金に適切に反映する必要がある。対策後も供給力が尽きるような稀頻度の局面では、容量市場で確保されていない供給力を引き出すC値のインセンティブが必要となる。また、対策中の需給一致を促し、追加対策費用の拡大を抑える役割もインバランス料金にある。
時間前市場のエリア別入札情報やHJKS情報の拡充は、日本卸電力取引所など関係機関と検討する方針である。需給・調整力・インバランス料金に関する既存情報は、実需給後30分以内など速やかに公表されているものが多い。これら関連情報も検証し、必要に応じて開示改善を検討することが提案された。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「インバランス料金制度の詳細設計等について」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_systemsurveillance.html)をもとに当社作成
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インバランスとは、電気事業者が事前に届け出た発電・需要の計画値と、実際の発電量・需要量との差を指します。この差は送配電網を運用する一般送配電事業者が調整力で埋めるため、その費用を差を生じさせた事業者へ事後に精算する必要があります。その精算単価がインバランス料金であり、実需給時の電気の価値を反映する設計が取られています[DOC:ae9147dc-df56-49b2-931a-2c8b856e959d]。
FIT制度は再生可能エネルギーで発電した電気を定められた価格で買い取る仕組み、FIP制度は市場で売った価格に補助額(プレミアム)を上乗せする仕組みです。いずれも再エネへの投資を支えつつ、FIPは電力市場への統合と国民負担の抑制を同時に目指す制度として設けられています[DOC:5719e283-a4f2-4216-89cf-a40a65c1ba13]。
バランシンググループ(BG)とは、複数の小売電気事業者や発電事業者が集まり、需要と供給の計画を一つのまとまりとして届け出て、計画と実績のずれ(インバランス)をまとめて精算する枠組みです。代表契約者が一般送配電事業者との窓口となり、グループ全体で計画値同時同量を達成することで、事業者ごとの過不足を相殺します。インバランス料金は実需給時の電気の価値を反映する価格シグナルと位置づけられています[DOC:b833aecd-f951-4afd-a7d2-54f1aed70e37]。
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