電池工業会は、国内の定置用蓄電池市場を拡大し、日本製LIB(リチウムイオン電池)の導入を後押しするよう提案している。国の蓄電池産業戦略が掲げる液系LIBの国内生産能力150GWh/年(2030年)に対し、資料の試算では定置用の必要量は最大8GWh、販売対応を加味しても10GWh程度であり、車載用途に比べて市場規模が小さい。市場創出と連動した生産基盤の構築が課題である。
家庭用では価格競争の激化に伴い日本製LIBのシェアが低下し、系統用でも価格競争に入っているとする。工業会は、日本が守る市場領域の設定・創出、安全性を強みにした市場拡大、日本製品への補助金政策を求めている。
資料は、車載用では電池メーカーと自動車メーカーが密接に連携する一方、定置用では電池メーカー、システムメーカー、EPC事業者の連携が案件ごとで薄く、コストが優先されやすいと整理する。系統用・業務用は高電圧・多並列化などを伴い、ガス抑制を含む類焼対策が課題となる。工業会は、各関係者が連携する「Made In Japan連合」を提案し、安心・安全で高信頼性の日本製LIBを系統用に導入することが望ましいとしている。
工業会は、日本主導で産業用LIB安全規格IEC 62619の制定・改正を進め、日本製定置用蓄電池では火災事故が発生していないと説明する。また、NITEと連携して日本製LIBの安全面・機能面の優位性を定量検証し、安全性ガイドラインの策定と補助金要件化を目指す。検証には複数機種への時間・費用がかかり、その間に国内メーカーのシェアがさらに低下する懸念があるとして、国による検証の加速と検証期間中の支援を要望している。
系統用蓄電池を重要インフラと位置づけ、海外製LIB採用システムでの海外の発火・発煙事例を踏まえ、安全性を重視した補助金要件の強化を提案している。以下はいずれも資料時点では要件案であり、決定事項ではない。
| 論点 | 要件案・判断材料 |
|---|---|
| 連鎖熱暴走・可燃性ガス | モジュールで連鎖熱暴走を防ぐ、またはセルで安全対策を講じていることを要件化する。JIS C 8715-2の類焼試験に加え、連鎖熱暴走セル数と放出可燃性ガス量を確認し、二次火災リスクを評価する。 |
| 強制内部短絡試験 | 産業用のJIS C 8715-2に、BEV用IEC 62660-3の強制内部短絡試験を併用し、安全性を評価する案である。両試験の判定基準は破裂・発火がないこととされ、資料は日本製系統用LIBが両試験で評価されていると説明する。 |
強制内部短絡試験の対象は大規模システムを想定した20Ah/セル以上である。ガス対策では、JIS C 4441に示される水素ガスの爆発下限界濃度4%超過時の対策にも言及する。これらの案を補助金要件に反映する時期や具体的な制度手続は、資料に記載されていない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「定置用蓄電池強化に向けた取組と課題」(経済産業省)(https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/storage_system/index.html)をもとに当社作成
本サービスで提供される審議会資料は、各府省庁が公開している情報を公共データ利用規約(PDL1.0)に基づいて利用しています。詳細はデータソースページをご確認ください。
Policy Scope
関連する審議会・政策資料を継続的に収集し、AI要約と一次資料をまとめて確認。重要な変更を事業判断と社内共有につなげられます。