ガス卸市場で有力な卸元事業者が高額の中途解約違約金を伴う長期契約を結ぶと、卸先事業者の切替えが長期間難しくなり、新規参入者の事業機会を狭めて市場閉鎖を招くおそれがある。卸市場の競争が弱まれば、卸価格や小売価格の低下も十分に期待できず、卸先の調達依存によっては優越的地位・市場支配的地位の濫用と評価される可能性も論点となる。競争者に十分な事業機会が残るなど、取引の一部に限られる契約は、市場閉鎖のおそれが相対的に小さい例として示されている。
長期契約には、関係事業者の収益安定やLNG開発などの大規模投資を可能にする面がある。都市ガスの卸契約でも、卸価格の低減や卸先の調達確実性向上につながる可能性がある。一方、上流のLNG市場で売り手の交渉力が強く、take or pay条項や仕向地条項を伴う柔軟性の乏しい契約を避けられない場合、違約金付き長期契約を一律に否定すると事業の成立が困難になり得る。
卸元事業者には、LNG調達契約の柔軟化やLNGトレーディングなど、バリューチェーン全体の柔軟性を高める努力を尽くし、その成果を違約金水準や契約期間に適切に反映することが求められるかが論点である。違約金や期間が事業上の必要性を超え、過度な市場閉鎖を生じさせる場合の妥当性をどう判断するかも未整理である。
資料は、高額違約金付き長期契約について、卸市場の公正な競争を阻害するおそれと、上流LNG事業の構造上避けにくい側面の双方を踏まえ、考え方を今後整理することを提案している。禁止や許容の基準は、この資料では決定されていない。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「第38回制度設計専門会合 事務局提出資料 ガスの卸調達・適正取引の在り方について ~ガスの卸取引に関する競争の促進について~」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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