資料は、需要の減少、分散型電源の普及、系統混雑、高経年化設備、電力システム改革を背景に、託送制度の方策を三つの目的に整理した検討資料である。制度変更の決定ではなく、専門会合での事業者意見・委員コメントを集約し、今後の検討方向を示している。
| 目的 | 主な検討領域 | 例示された方策 |
|---|---|---|
| ネットワーク利用の高度化 | 電源立地、送配電ロス、連系線利用 | 近接性評価割引の見直し、発電側課金、ロス低減料金、金融的送電権 |
| 低廉な託送サービス | 料金の適正性、設備投資の効率化 | 原価乖離の事後評価、設備利用率を高める料金、投資合理性の評価 |
| 安定供給 | 調整力調達、ネガワット活用 | 調整力の公募監視、ネガワット取引ルール |
各方策は複数の目的にまたがるため、個別に切り分けず、全体最適の観点で組み合わせる考え方である。
分散型電源や需要地近接電源の潮流改善効果を、設備の利用実態に基づき定量評価し、料金やインセンティブへ反映することが論点である。発電事業者への直接的なインセンティブや系統使用料も提案された。一方、上位系統から調整力が供給されるため「上位系統を使わない」と単純化できず、割引分の負担者も含めて全体で検討すべきとの指摘がある。
送配電ロスは実績に基づく算定や分散電源のロス率評価が意見として示され、基幹系統の管理と下位系統の潮流改善の双方が重要とされた。連系線については、広域運用、経済合理的な混雑管理、市場監視を含む利用ルールの見直しが論点であり、予見可能性を確保しながら現行より合理的な制度を目指す意見が示された。
託送料金の固定費・可変費を実態に即して整理し、固定費回収や基本料金の比率、kWに基づくアクセスチャージを検討する意見がある。設備利用率を促す料金設計や投資の費用便益・合理性評価を通じ、需要が伸びない状況での過剰・非効率な設備形成を抑えることも論点である。ただし、基本料金比率を高めると節電インセンティブが弱まるとの留意点や、二部料金の所得再分配効果も指摘された。託送料金の適正性については、原価算定期間後の透明性確保や、諸外国のインセンティブ規制を参考にした長期的制度が提案された。
事業者から調整力の公募、リアルタイム市場の早期検討、既存の調整機能の広域運用、電源Ⅱの調達環境整備が提案された。委員コメントでは、2017年のネガワット市場、2020年のリアルタイム市場創設を見据え、調整力を応答の速さに応じて区分し、調達要件を示す必要性が述べられている。これらは提案・議論の整理であり、資料中で制度として決定されたものではない。
そのほか、運用・メンテナンスの効率化、費用負担の範囲の明確化、系統利用者向け情報開示が挙げられた。情報を開示し、多様なプレーヤーが協力して経済合理性の高い電力システムを形成することが重要とのコメントで締めくくられている。
※AI生成。詳細は原文PDFをご確認ください。
出典:
「[第7回 制度設計専門会合 事務局提出資料:託送制度に関するこれまでの御議論と論点の整理]」(電力・ガス取引監視等委員会)(https://www.egc.meti.go.jp/activity/index_system.html)をもとに当社作成
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