資料の目的・背景
この資料は、経済産業省が提供したインバランス料金制度に関するものであり、令和6年10月15日に実施された第2回制度設計・監視専門会合の事務局提出資料である。主な目的は、2025年度以降の補正インバランス料金についての検討を行うことである。
本日の御議論
今回の会合では以下の事業者からのプレゼンが予定されている。
- 一般送配電事業者
- 発電事業者
- 小売電気事業者
- DR事業者
また、前回の会合で決定されたC値及びD値の検討に加え、さらなる議論が求められている。
前回の議論の内容
前回の議論においては、2025年度以降のC値及びD値を検討するための以下の視点が提案された。
- 計画値同時時間達成のためのインセンティブ
- 卸電力市場の競争状況、リスク回避手段
- スポット市場価格への影響
- 電源投資及びDRの促進
- 上げ余力がない場合の追加供給力確保の方法
C値についての論点
C値は「緊急的に供給力を1kWh追加確保するためのコスト」として定義されている。今後の検討では、以下のオプションが考慮されている。
- C値を200円に維持
- C値を600円にする
- 2024年度向けの容量市場で落札された電源の価格を参考にした場合、390円/kWhが算出されている。
D値についての論点
D値は「確保済みの電源I’のコストを反映する」と整理されており、現在のD値は2019年時点の電源I’の各エリア最高価格の全国平均である45円/kWhである。
委員・オブザーバーの意見
C値・D値の水準について
- 松田委員は、小売事業者への財務的影響やC値・D値の変化が事業者の行動に与える具体的な影響について検討すべきと指摘した。
- 二村委員は、需要が高まる冬場の需給バランスについても考慮し、消費者に利益をもたらす健全な競争を期待する意見を述べた。
C値の水準に関する意見
- 草籠委員は、390円の提案に対し評価しつつも、400円への引き上げの妥当性についても議論が必要と指摘した。
- 小鶴オブザーバーは、過去の状況を考慮した上での見直しが必要であることを述べた。
インバランス料金の意味
インバランス料金とは、一般送配電事業者が実需給における電気の過不足を調整するための単価であり、実需給における電気の価値を示している。
一般送配電事業者のインバランス収支
2022年度
| 収支 | 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 | 合計 |
|---|
| 収支 | -10,911 | 678 | 17,484 | -662 | -850 | -13,516 | 1,165 | 786 | -8,071 | -866 | -14,403 |
| 不足インバランス料金収入 | 24,489 | 59,581 | 213,281 | 72,448 | 19,006 | 95,044 | 62,932 | 26,729 | 59,307 | 5,416 | 638,233 |
| 下げ調整kWh収入 | 25,517 | 128,639 | 60,289 | 62,552 | 12,498 | 63,381 | 29,299 | 12,469 | 22,749 | 3,222 | 420,615 |
| 余剰インバランス料金支出 | 51,203 | 134,556 | 270,623 | 102,310 | 26,273 | 78,742 | 83,160 | 35,269 | 64,633 | 6,154 | 852,923 |
2022年度において、10社合計で144億円の赤字となっている。
2023年度
| 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 | 合計 |
|---|
| 収支 | -2,517 | -1,194 | -1,917 | 101 | 1,066 | -651 | 1,026 | 3,022 | -7,443 | -850 | -9,360 |
2023年度の10社合計で94億円の赤字が見込まれている。
2024年度第1四半期(試算値)
| 北海道 | 東北 | 東京 | 中部 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 沖縄 | 合計 |
|---|
| 収支 | 532 | -1,552 | 4,022 | -487 | 544 | -336 | -1,084 | -263 | -1,257 | -120 | -5 |
2024年度第1四半期では、10社合計で収支はほぼ均衡の見込みである。