資料の目的・背景
本資料は、令和6年9月30日に開催された第1回制度設計・監視専門会合において、インバランス料金制度に関連する分析および今後の検討課題について報告するものである。特に、本年夏季(7月、8月)の需給状況やインバランス料金の動向を分析し、2025年度以降の補正インバランス料金のC値およびD値について議論を行うことが目的である。
本日の御議論
本会合では以下の主な議論が行われた:
- 本年夏季の需要状況およびインバランス料金の動向
- 小売電気事業者のリスク回避手段の整備状況
- 補正インバランス料金のC値およびD値に関する検討のキックオフ
主な検討内容
インバランス料金の動向分析
以下の3点が分析された:
- 各エリアにおけるインバランス料金の動向
- 小売電気事業者の電力調達の状況
- 補正インバランス料金のC値およびD値に関する検討
各エリアにおけるインバランス料金
以下のエリアについて、インバランス料金の動向が示された。
| エリア | 補正インバランス料金の適用 | 最高価格 (円/kWh) | 広域予備率 (%) |
|---|
| 東京 | 35コマ | 194.11 | 3.19 |
| 北海道 | なし | 69.51 | 19.26 |
| 東北 | なし | 33.51 | 24.41 |
| 中部/北陸/関西 | 1コマ | 48.1 | - |
| 九州 | 1コマ | 48.1 | - |
インバランスと調整力
- インバランス料金は、一般送配電事業者が需給の過不足を調整するための単価を示している。
- 実需給において計画からずれが発生した場合、調整を行う仕組みがある。
今後のスケジュール・検討事項
- 2025年度以降のC値およびD値の検討を開始する。
- 検討にあたっての視点:
- 卸電力市場の競争状況
- スポット市場価格への影響
- 電源投資・DRの促進
- 上げ余力がない場合の追加供給力確保の在り方
C値の検討
C値の概要
C値は、緊急的に供給力を1kWh追加確保するために必要なコストを指し、以下の要素が定義された。
- 市場に出ていない供給力を新たに確保するための十分な価格。
- 追加的に、需要反応 (DR) を確保するための価格。
C値の検討オプション
以下の3つのオプションが提案された:
- C値を200円に維持
- C値を600円に引き上げる
- 現状に基づくC値の算出(2024年度向け落札価格390円/kWhを基に)
C値の長期継続時の対応
長期間C値が続いた場合の対応についても検討が必要である。
容量市場価格の現状
2024年度向け容量市場の落札価格
最近の調査によれば、2024年度向けの容量市場で落札された電源の価格は、390円/kWh程度である。
今後の容量市場価格予測
| 年度 | エリア | kW価格 | kWh価格 |
|---|
| 2024年度 | 全エリア | 14,137円/kW | 392.7円/kWh |
| 2025年度 | 北海道 | 5,242円/kW | 145.6円/kWh |
| 北海道・九州以外エリア | 3,495円/kW | 97.1円/kWh |
| 九州 | 5,242円/kW | 145.6円/kWh |
| 2026年度 | 北海道 | 8,749円/kW | 243.0円/kWh |
| 東北 | 5,833円/kW | 162.0円/kWh |
| 東京 | 5,834円/kW | 162.1円/kWh |
| 中部/北陸/関西/中国/四国 | 5,832円/kW | 162.0円/kWh |
| 九州 | 8,748円/kW | 243.0円/kWh |
D値について
D値の概要
D値は、確保済みの電源のコストを反映するものであり、現在のD値は各エリアの最高価格の全国平均で45円/kWhである。
インセンティブの観点
D値が計画値を達成するインセンティブ等に適した水準であるか再検討が必要である。
今後の進め方
次回の会合では、一般送配電事業者、発電事業者、新電力、DR事業者等からプレゼンを受け、さらに議論を進める予定である。
まとめ
本資料は、インバランス料金制度の現状を把握し、今後の改善点を定めるための重要な情報を提供している。特に、インバランス料金の動向や小売電気事業者の電力調達手段を分析し、それに基づいて今後の方針を議論する必要がある。